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家族のあるべき姿【話すおむすびの本棚#3】


“話すおむすびの本棚”では私が最近読んだ本について好き勝手に紹介します。
何でもアリな読書日記のようなものです。


どうもです、おむすびです。

今回紹介する本は、本屋さんでも大きく売りに出されていたので読んだ方も多いかもしれません。

『クスノキの番人』(東野圭吾)

です。

窃盗の罪で逮捕された若者、直井玲斗。
人生崖っぷちの彼に届いたのは匿名の「命令に従うのなら釈放する」という怪しげな交渉。
よくわからないままに話に乗ることにした彼が向かった先にいたのは、存在すら知らなかった伯母。
彼女からの命令とは、「クスノキの番人」だったーー。

月郷神社にあるクスノキは、願いごとをすれば叶うといわれる不思議な木。
そこに訪れる人たちとその家族の物語に感動する作品です。

この物語にはさまざまな“家族”がでてきます。
そしてそれぞれに抱えている思いがあります。
その思いは決して良いものだけではありません。
不満、嫉妬、怒り、戸惑い、後悔……。

黒い感情は生きている限り誰しもが持っています。
いくら相手が家族であったとしても、その思いはうまれてしまう。
でも、心の奥底ではお互いのことを信頼している。
だからこそいざというときに助け合える、そういう関係。
それこそが“家族”のあるべき姿なのではないでしょうか。

たとえ血縁関係がなかったとしても、縁を切ったも同然だったとしても、どんな形であれ家族は家族。
自分の居場所帰ってくる場所なんだなぁと思いました。

家族の絆に心温まる小説です。
続編の『クスノキの女神』もあるようなので、気になった方は2冊セットで読むのがいいかも知れませんね。

ではでは~。