素敵な針仕事
今朝、のんびりとコーヒータイムを過ごしていたら、ふと針仕事について思いを馳せていた
娘が高校受験で私立の滑り止めに選んだ高校がとても素敵な高校だった
娘は「英語を学びたい」ということでその高校を選んだのだけど
そこでは毎朝『運針の時間』というのがあった
学校まで来る間、電車に乗ったり人混みの中ざわざわした状態の心を沈めるためにその時間はある
ただただ針を進める時間、確か10分か15分くらいの短い時間だったと思う
何か作品を作るわけではなく白い布に波縫いで針を進めることで心を沈め、学びに集中できる環境を整えるという主旨に心から感動したことを覚えている
私の母は洋裁学校に通い、自分であっという間にスーツを作り上げる腕前だった
私も就職の時作ってもらったことをよく覚えている
祖母は和裁で着物を作っていたと聞いている
母が
「雑巾1枚でもミシンで縫ったお母さんの雑巾よりも、手縫いのばあちゃんの雑巾の方が生地が擦り切れてもほつれない」
と絶賛していたことを思い出していた
そんな私も30歳の声を聞いた頃からパッチワークを習い始めた
私が習っていたアメリカンパッチワークは
開拓時代、布はとても貴重なもので古くなってきれなくなった服やベッドリネンの使えるところを切り取って繋ぎ合わせたところから始まったもの
そこに様々な願いやストーリーが重なって基本となるパターンが形成されていった
そこには、キリスト教文化の影響もあって
カテドラルウインドウや
ドレスデンプレートなどのパターンなども人気なパターンだ
そんな、物を大切にする精神と布をひと針ひと針繋ぎ合わせていく作業の中から生まれてくる穏やかな心の流れが私の気持ちをいつも落ち着かせてくれた
その学校の校風がとても素晴らしいと感動した10年以上前のことを思い出しながらこれから生まれてくる孫に何を作ってあげようかと見えない目でも心躍る感覚を味わっていた
最近の子供たちは針仕事をする機会は殆どないだろう
手軽に安く衣類が買えて、リサイクル文化も浸透している
日常の流れもどんどん早くなって効率化が求められている
だけど・・・
一見無駄なように見える作業の奥にはとても大切なことを学ぶ要素が沢山詰まっている
私はパッチワークを通してそれを実感している
これからの子供達にもそれを伝えることができたらいいなと
今朝、のんびりとコーヒーを飲みながら味わっていた
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