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韓国語20.彼氏・彼女じゃなくて、男友達・女友達と言いたいんです

 韓国語を学び始めてすぐに、「ナムジャチング(남자 친구)」と「ヨジャチング(여자 친구)」という言葉に出逢いました。

 男性を表す「ナムジャ(남자)」と女性を表す「ヨジャ(여자)」に、友人の「チング(친구)」が付くことで、それぞれ「彼氏」「彼女」の意味になります。比較的覚えやすく、また使用頻度の高い単語です。

남자 친구(ナムジャ チング):彼氏
여자 친구(ヨジャ チング):彼女

 しかしここで、おそらくほとんどの韓国語学習者が抱くであろう疑問を、私も感じることになるのです。

 それじゃあ「女友達」や「男友達」と言いたいときはどうするの?

 当時韓国人の友人に尋ねてみましたが、それに該当するような使い勝手の良い単語はなかったように思います。強いて言うと、「女性の友人」のような意味合いの「ヨジャイン チング(여자인 친구)」(男性の場合は「ナムジャイン チング(남자인 친구)」)がありましたが、個人的にはほとんど使うことはありませんでした。そのため、大抵の場合は「チング」を使っていたのですが、それだと女友達と勘違いされるため、状況に応じて「私の友達がね・・・あ、ちなみにその友達は男の子だけどね」と、無理やりな説明を入れてやり過ごしていました。

 それが、いつからか「ヨサチン(여사친)」「ナムサチン(남사친)」という言葉が登場するようになりました。

 調べてみると、それは2014年~2015年頃からだそうで、ややこしい表現を区別するために使われ始めたそうです(namu.wiki)。何だか今更感は否めませんが、できればもっと早く生まれてほしかったと思う言葉です。

 ちなみにヨサチンとナムサチンは、それぞれ「ヨジャ+サラム+チング」「ナムジャ+サラム+チング」の略語です。「サラム(사람)」が人という意味なので、例えるならば、「女の人である友人」を略して「女友達」にしている感じでしょうか。

ヨサチン(여사친):女友達
ジャ(자/女性)+ラム(람/人)+チング(구/友人)

ナムサチン(남사친):男友達
ナムジャ(자/男性)+ラム(람/人)+チング(구/友人)

◆◆◆

 言葉とは不思議なもので、7~8年前には存在しなかったこれらの単語が、今では意味を尋ねることすら馬鹿げていると言わんばかりに、当たり前のように受け入れられ、広く使われています。言い方を変えると、それくらい必要な言葉だったのでしょう。ある意味、便利な世の中になりました。

 言葉は日々進化していて、新たな表現も数多く誕生していますが、それらはすべて生き残り続けるかというとそうでもなく、期間限定の場合が多いです。期間を越えて使ってしまった日には、時代遅れと嘲弄されるのがオチなので、注意が必要です。

 そんな中で、絶えることなく、見事に定着という称号を勝ち取った感のある、ヨサチンとナムサチン。

 ぜひ覚えて使ってみてください。

 ではでは。

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