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#172 足首の捻挫が癖になるとは?

日常生活を送っていたり、運動やスポーツなどを
行っている中で、多かれ少なかれ出会ってしまう
ケガのひとつに足首の捻挫があるかと思います。

かく私も、今年の5月末に右足首の捻挫をしてしまい
捻挫の症状としましては、
想像以上にひどかったのですが
ケガをしてしまった時の辛さと同時に
後遺症を残さないようにするために
どうしようかとあれこれ考えていました。

足首の捻挫をしますと、何度も繰り返して
捻挫してしまうことがあります。

一般的に捻挫が癖になってしまった
言われたりします。

では、捻挫が癖になってしまったとは
どういうことなのでしょうか?

足首(足関節)には、関節の安定性や強化を
しているワイヤーのような靭帯があります。

足関節の靭帯には以下のようなものがあります。
・前距腓靭帯損傷(外側)
・踵腓靭帯損傷(外側)
・後距腓靭帯損傷(外側)
・前脛腓靭帯損傷(前面)
・三角靭帯損傷(内側)

足首を捻挫してしまった時、
一番損傷しやすい靭帯は
前距腓靭帯と言われる靭帯になります。

前距腓靭帯などが一度でも損傷して
力学的強度を失ってしまいますと
損傷前の生まれ持った力学的強度に
戻ることはなかったりします。

このため、前距腓靭帯などを損傷してしまいますと
内反不安定性のような足首のぐらつきを示し、
簡単に足首の捻挫を繰り返すことになります。

これが、いわゆる捻挫が癖になってしまった
という状態になります。

このような状態ですと、
足首のぐらつきのせいで
日常生活への不安や
運動やスポーツなどのパフォーマンスが
発揮できないなどの恐さが
つきまとってしまいます。

足首のぐらつきや不安定性を強化するためには
足首に関わる筋肉を使えるようにする
必要があります。

足首を強化する筋肉は
以下のようなものがあります。

・長腓骨筋
・短腓骨筋
・小趾外転筋

長腓骨筋には外返し(足底が外方を向く動き)
という作用があり、
また、長腓骨筋の走行により
内側縦アーチや横アーチの保持も担っており、
関節の安定性とともに捻挫の予防にも寄与します。

長腓骨筋の機能を高めるためには、
短腓骨筋と小趾外転筋によって
外側縦アーチの剛性を高める必要もございます。

短腓骨筋にも外返し(足底が外方を向く動き)
という作用があり、
第5中足骨に付着するため第5中足骨を身体のほうに近づけるベクトルがあると考えられます。

小趾外転筋には、
小趾の屈曲と外転という作用があり、
外側縦アーチの保持に役立っています。

各筋肉の強化には、
作用にある動きを行う形になります。

意識的に動きを行うことによって、
無意識下での反応が良くなり、
捻挫の癖予防に繋がることになります。

強化といっても、
筋肉を太くするという意味合いではなく
反応を良くして使えるようにすることが
主な目標になりますので、
日常生活の中で、ちょこちょこ
行っていただくことが大切になります。

足関節の安定性に寄与する考え方に
クロスサポートメカニズム
というものもありますので、
こちらの投稿も参照していただけると幸いです。