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#176 意外と厄介なばね指とは

年齢を重ねていく中で、
男性も女性も身体の変化が様々出てきたり
するところではございますが、
特に女性の方で厄介な症状に
ばね指というものがあります。

ばね指とは、簡単にいいますと
手指の腱鞘炎により悪化します。

筋肉と骨を結びつけている組織であります腱が
トンネル部分であります腱鞘とで
炎症が起きてしまい、
手のひら側の指の付け根に痛みが生じます。

そのまま放っておくと腱や腱鞘が腫れて
腱がうまく動かなくなり、
ばねのようなかくかくとした動きが
見られるようになってしまいます。

ひどくなってしまうと
腱に丸みを帯びた硬結ができ、
それが腱鞘を通る際に痛みを発します。
硬結は触知することができるぐらいまでなります。

硬結が腱鞘内で引っかかった部分を通過させた際に急激に指が伸展することをばね現象といいます。

これがばね指と言われる所以でもあったりします。ばね指は別名、弾発指ともいいます。

最悪の場合、自力では指が伸ばせなくなるところ
まで進行してしまうため、注意が必要になります。

ばね指になりやすい指は、
母指→中指→薬指の順で多いと言われています。

ばね指の症状には、次のようなものがあります。
・手のひら側の指の付け根の痛み、腫れ、熱感
・指の曲げ伸ばしが滑らかではない
・指の曲げ伸ばしの際に引っかかる感じがある
・指のこわばり、動かしにくさを感じる
・指が曲がったまま伸ばせない
・曲がった指をまっすぐにしようとするとばねのように跳ねる(ばね現象)

起床時に症状が強く、日中は使っていれば症状は
軽快するのも特徴の一つであったりします。

ばね指になってしまう原因、要因としましては、
以下のようなものが挙げられます。

・家事や仕事などによる指の使い過ぎ。キーボードやマウスの操作、ゴルフやテニスなどのスポーツ、ピアノなどの楽器演奏などが挙げられます。

・ホルモンバランスの乱れ。妊娠中や産後、更年期などの時期は血行不良によって腱鞘が狭くなるため、発症するリスクが高くなります

・糖尿病や関節リウマチなどの持病。これらの病気は末梢の血行不良が見られるため、ばね指発症のリスクが高くなります。

上記のような原因、要因に当てはまるから
ばね指になりやすいかと言われますと
そうではなかったりします。

ただ、ばね指に悩まれている方や
ばね指でなくても手指の動きが滑らかでない方は
身体の使い方として指先に力を込めて
物事を行う傾向がみられます。

この場合、変形性関節症の一種と考えられている
ヘバーデン結節にほうに
なってしまわれる方もいたりします。

ばね指の対処法としましては、
まずは指の可動域を回復させること、
痛み、炎症症状を抑えることが中心となります。

痛み、炎症症状を抑えるには、
・局所の安静(固定を含む)
・局所のアイシング
・消炎鎮痛剤
・腱鞘内ステロイド注射
などが一般的に挙げられます。

指の可動域を回復させるためには、
・セルフマッサージ
・セルフストレッチ
・指以外にも要因がある場合はそちらのケア
・専門家などのよる施術
などが一般的に挙げられます。

上記のような、対処法を行ってもなお、
改善がみられなかったり
再発を繰り返してしまう場合は、
手術を検討する流れになります。

手術を検討する場合は、まずは整形外科の先生に
診ていただきましょう。

ばね指は、軽症のうちに適切な対応ができましたら最悪の状況までいかずに
コントロールすることができますので、
早期の状態の把握、早期の対処が
肝心になってきます。

あくまで、私見になりますが、
手首や指先に何らかの症状や状態が
出てしまう場合は
肩関節を含めた上肢の連動性や使い方が
悪かったり、身体全体の連動性や使い方が
上手くいっていないことが
大いに考えられますので、
自分自身の癖として見過ごしている動きや
考え方などを今一度考え直すことが
大切になると思っております。

痛みや違和感などは身体が発する
何らかのサインになりますので、
今までと同じではダメだと身体が示していると
言っても過言ではないかと思いますので、
改めて、自分自身と向き合っていただけると
幸いです。