テンセグリティを体験してその不思議さを実感した話
お正月のこたつタイムに、なにか手を動かしてみたくなったので、以前見かけてちょっと気になっていた「テンセグリティ」を作ってみました。
自分で作ってみたところ、その難しさや不思議さを実感して面白かったので、せっかくなのでまとめておきます。
テンセグリティとは?
テンセグリティとは、ざっくりいうと固いものをひも状のもので繋いでちょっと不思議な構造にしたものです。
といっても、文章では分かりづらいかと思うので以下の動画を参考にしてみてください。この動画が、自分がテンセグリティを知ったきっかけの動画でもあります。
張力でバランスをとりながら、ひも状のもで繋いでいるおかげでゆらゆらとゆれることができるこの構造。その原理を試すだけの簡単なものなら、手軽に準備できるので、ちょっとした工作としてやってみることにしました。
今回作ってみたもの
今回は上記の動画の中に出てくる試作を参考に作ってみました。
構造としては、ひも3本で接続する最もシンプルなタイプです。
使った材料
今回の工作で使った材料は手近なもので間に合わせました。
棒のカットはハサミとパワーで行いました。また、この構造のバランスの難しさを体験したかったので具体的な採寸は行わず、おおよそで作って微調整を行い、振る舞いがどう変化するのかを見るという方針で作成しました。
出来上がったもの
こたつでまったりしながら出来たものがこちらです。
特に設計図があるわけでもないので、完成品の動画を見ながら大体の構造を真似て、あとはバランスの微調整を行いつつ上手くいかない原因を探りつつ、どうにかこうにかで作り上げました。
正直思っていた以上に綺麗に浮かせる(?)のは難航したので、最終的にうまくバランス取れた時は、目の前で構造の不思議さを感じるよりも無事に完成できた嬉しさが上回っていました。
反省ポイント
今回初めてこういうものを作る中で、苦戦したところや予想してなかったトラブルに見舞われたところがいろいろありました。
(1) 安定したバランスのための微調整
これは作る前から予想はしていたのですが、うまくバランスをとるための調整が思っていたより難しかったです。糸の長さのバランスや、上のパーツの前方につける重りの量を少し変えるだけで挙動が変わるので、割と苦労しました。
糸についてはやっぱり事前に採寸しておいても良かったかもしれません。
(2) 垂直方向のパーツがなかなか安定しなかった
これは少しあるかもなと思っていたことですが、上下双方のパーツにある垂直パーツが、初めに作った段階ではうまく安定しませんでした。
垂直パーツが傾く影響でバランスが崩れて倒れるようなことが発生したので、斜めに走る補強用のパーツを後から追加しました。さすがにテープだけで垂直パーツを安定させることは難しかったようです。
(3) 土台後方が浮き上がってしまった
これは予想していなかったトラブルなのですが、土台の後方が浮き上がってバランスが崩れるという事態が発生しました。上のパーツのバランスだけを考えていたためこの事故が起こるまで気づかなかったことなのですが、土台後方は上のパーツによって上方向に引っ張られています。
上のパーツに重りを足したりしてその引っ張る力が大きくなると、当然なのですが土台が浮きます。
この事故が発生した時、すぐには原因が分からなかったのですが、引っ張られる力に土台が耐えられていないことが分かった後は、近くにあったいい感じの重さのものであるブックスタンドで押さえて解決しました。
(4) 土台の垂直パーツが前方へ傾いてしまった
これまた予想していなかったことなのですが、バランスの調整を繰り返しているうちに、土台の垂直パーツが前方に傾いてしまいました。
このパーツもまた上のパーツによって前傾する方向に引っ張られているので、その力によって徐々に傾いていったようです。この影響で高度が少し低くなり、上パーツが接触ギリギリの位置になってしまいました。
この前傾を防ぐための補助パーツを追加しても良かったのですが、一応これでもバランスをとることができたので、今回はこのままにしました。
おわりに
お正月のこたつタイムにまったりしながら作って体験してみたテンセグリティ。この不思議な構造を試行錯誤しながら体験するのは、シンプルに面白かったです。
テンセグリティ構造自体は、今回作ったひも3本の形以外にも様々なパターンがあるので、是非ともお気に入りのパターンを探してみてください。そして作ってみて自分の手で体験してみてはいかがでしょうか。
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