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Child Care Systemの魅力と導入時の"4つ"の注意点

昨今は福祉現場においてもIT化の必要性が言われていますが、それは保育現場も同じ。様々な企業が手間取る作業を効率化できないかと色々とシステムを開発しています。

なかでもChild Care Systemは直接施設で得た情報をもとに研究開発を進め、保育現場の「大変」をデータ化、システム化させて誕生した便利ツールです。

一例を挙げると、連絡帳や電話でやりとりしていた細かな内容も保育者側保護者側のどちらもがアプリで簡単に伝え合うことが出来たり、毎月手間がかかっていた職員のシフト調整も子どもの登園時間予測に沿って容易になったり、補助金の請求が入力データから楽にできたり、写真や動画の販売などを一手に担ってもらえたり…。

「子どもたちと向き合う時間を増やしたい。そんな思いから誕生したアプリです」と謳われているとおり、まさに現場の声を代弁してくれたような見事なシステムというわけです。

更に注目したいのは「保育士の声から生まれた」という午睡センサー。オムツに取り付けるセンサーで、隣の部屋に居てもうつぶせ寝をいち早く検知し知らせてもらえる優れもの。便利と快適と安全を同時に担ってくれるというのは忙しい保育士にとって夢のようなシステムかもしれません。

他にも機能満載のこうした便利システムだからこそ、ここではあえて想定される注意事項を4つ挙げておきたいと思います。IT化を進めることの大切さとともに陥りやすい危険について理解し、より安全で快適な保育現場の実現、そして職員がやりがいを大いに感じられる保育現場の実現を目指してゆきたいものです。

1.伝わっているはずと過信しないこと。
保護者に対して必要な連絡事項がツールによって伝わっているとしても、大切な事柄や状況では直接の言葉で伝えることも大切にしてください。例えば「今日は〇〇ちゃん、外遊びで転んでケガをしてしまいました。ご心配かけて申し訳ありません」など、お迎えに来た保護者に直接話すことが適切な事柄というものはIT化できても決して省略できないものもあるということを理解して活用しましょう。

2.IT化についていけていない人に気を配ること。
便利なシステムでも、必ずしも誰もがそのシステムを駆使できるとは限りません。使いこなすのが苦手であったり、大切な事柄なので直接やり取りしたいと思っている保護者、あるいはお迎えにきてくれたのがシステムとは無縁のおじいちゃんおばあちゃんの場合もありますね。

3.システムを過信しないこと。
うつぶせ寝の危険をセンサーが知らせてくれるとしても、「この子はうつぶせ寝になりやすい」とか「こうしたらうつぶせ寝になりにくくなる」といった保育現場のノウハウはしっかりと培っておく必要があります。Child Care Systemでは子どもの発熱予測までできるようになっていますが、抱いたときに熱っぽいかなと感じることのできる保育士の肌感覚、こうしたものは便利な時代だからこそ大切なスキルです。

4.システムに使われてしまわないこと。
便利なツールであっても入力に夢中になってしまって他が見えなくなってしまったり、せっかく効率化が図られたのに出来た時間が有効に使えなかったりするのではなんのためのシステムかわからなくなります。大切なことは便利なツールは使いこなし、日々の保育を快適・便利にしつつも、ツールに頼っていけない場面をきちんと把握し行動すること。このメリハリがきちんとできるとヒヤリハットや事故の少ない現場、職員コミュニケーションの取れた現場を実現させることができます。
 
 福祉の現場は人と人が触れ合う場所。どんなに便利なシステムやツールが誕生しても、直接のふれあいにまさる魅力はないということを、便利な時代になった今だからこそ大切にしていきたいものですね。

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