【要注意】海外で原因不明の急性肝炎が子どもに流行中!!
WHOによるとイギリスやアメリカを中心に10歳未満の子どもを中心に原因不明の急性肝炎の発症が350例以上みられ、その子どものほとんどが入院し、なかには重症化したり移植手術を受けたり死亡するケースがみられたことから緊張感をもって調査・研究が進められています。
日本においても同様と疑われる急性肝炎を発症した子どもの数が12名を超えたことが報道され(5月14日現在)、保護者や関係者の中には不安視する声も出てきましたので、今回は急性肝炎についておさらいしておきたいと思います。
そもそも肝臓というのは栄養分を蓄えたり、有害な物質を解毒したり、食べ物を消化するときに必要な胆汁をつくったりする大切な臓器なので、急性肝炎になると肝臓の働きが低下して様々な症状が現れます。
最も多いのは嘔吐や下痢の症状、全身の倦怠感、皮膚などが黄色く変色するおうだんの症状など。その他、関節痛や筋肉痛、腹痛、発熱、尿の色が濃くなるなどの症状がみられることもあります。
急性肝炎は一般的にウイルスによって感染する病気です。
ただ肝炎ウイルスはA型からE型まで5種類あるのですが、今回の急性肝炎では調べても検出される型がみつからなかったことから「原因不明の急性肝炎」と呼ばれているのです。
欧米ではアデノウイルスや新型コロナウイルスとの関係、新型コロナウイルスワクチンの副作用などを指摘する声も一部出ているようですが、これらについてはまだ因果関係が明確になってはおりません。
日本では現在のところ子どもの急性肝炎患者が急増しているというところまでは把握されておらず、欧米のような状態とも違いますので、それほど神経質になる必要は言われていませんが、ウイルス感染ということは接触感染ともいえますので、コロナ対策ともども手洗いの励行が大切となります。
万が一、子どもにおうだんの症状が出たり下痢や嘔吐で水分補給が十分できないような状態がみられたときは、躊躇せず、すみやかに医療機関を受診することが大切となります。
特に乳幼児は蓄えらえた体力が少ないですから、下痢や嘔吐が続くとそれだけ体へのダメージも大きく出てしまう危険がありますので、十分に気を付けてあげましょう。