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平和ってそんな簡単じゃないよね。
最近全くと言っていいほど、noteに触れていなかったにも関わらず、少しだけフォローしてくれる人がいて、その通知のたびに何かその人に刺さるものがあったんだろうと嬉しくなって、けど、実践したことをまとめるほどの実践をしていなかったので、昨年度の平和学習について書いてみようと思う。これきっかけで平和とはなにかなんて大それたことは感じなくてもいいが、これきっかけで平和学習ってなんや?って感じてもらえるとありがたい。
正義の反対は悪?
今まで(今回の平和学習まで)の平和学習では、日本の軍隊が戦争に進んでいったんだよね。ダメだよね。でも戦争になりそうになったら言論も統制されるから、気が付いたらそうなってるからそうならないように、おかしいと思うことはおかしいと言える世の中にしないといけないよね。今に通じるものがあるよね。とか、アメリカが原爆落として悲惨な戦場になったんだよね。とか。
実際にこんな口調ではないにせよ、同じようなことが学習の大半を占めていたように感じていた。もちろん、正解的な発言なんだろうし、教育者としては正しいんだろう。
けど、とても違和感を感じていた。
「本当に悪い人がいなければ、悪いことをしなければ戦争は起こらないのか?悪い人、悪いことをしなければ戦争を起こすことはないのか」
正義の反対の悪を駆逐すれば、戦争を起こさずに済むのか。
答えはNOだ。と言い切りたいところではあるが、本当の答えはきっとYESであり、NOであるくらいのものなんだろう。
人間は人間以下でも以上でもない
授業をするにあたって学年で勉強会をすることになった。実際に子どもたちに見せるパワーポイントを流しながら、議論していった。
イラストの得意な美術科教員にお願いしてイラストを描いていただいた。その内容は、
①オオカミがヒツジに銃を向けている
②そのヒツジの横には子ヒツジがいる
③ヒツジは子ヒツジが撃たれないためにオオカミに銃を向ける
このヒツジは人に銃を向けているが、このヒツジが銃を向けた行為は許されない行為だろうか?人に銃を向ける行為自体は許されないだろうが、気持ちはわかるんじゃないだろうか?
実は④があり、このオオカミの横にも子オオカミがいるイラストを追加した。
実はヒツジが抱いた感情はオオカミも感じていた感情なのかもしれないというまとめにいきついた。
戦争自体は許されない行為であるが、なぜ許されない行為でも人間は繰り返し起こしてしまうのかという思考のコアの部分からは逃げてしまうと上辺だけの平和学習になってしまう気がしていた。人のやることは同じかどうかは置いておいて、思考を理解することはできるはず。他者理解からしか分かりあうことは不可能である。
実際には④のイラストを使うことはなかった。理由は、そこまで深く話しても子どもには、守る為なら人を傷つけることを仕方ないんだというメッセージになりかねないからだ。
その理由も理解できたし、そうなっては元も子もないので、マイナーチェンジを施した。
じゃあどうしたら戦争はなくなるのか?ということは、簡単なようで簡単ではない。だから仕方ない、ではなく、だからずっと考えないと、お互いが考えないといけないよね。って話をした。子どもたちにどれだけ伝わったかわからないが、ちょっとその2ヶ月後にウクライナ問題が起こった。子どもたちにはどう映っていくのだろうか。
「戦争は最大の人権侵害である」
その通りである。考える度に脳に負荷はかかるし答えは出ないのだけれども、一緒にこのことを考える人を増やしたいと思い、今日も平和学習を考える。