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【出会う旅】#私のこだわり旅 with ことリップ

私のこだわり旅」 の募集を見て、応募してみることにしました✈️

私の旅のこだわりは、

「出会い」

知らない事や物、場所に出会うとワクワクします。

迷子になって偶然見つけたお店とか、たまたま飛行機などで居合わせた旅行者から聞いた外国の話とか。

今までの常識が一瞬で覆るような瞬間が好きです。そんな私の、ワクワクとドキドキがつまった旅をいくつかご紹介したいと思います。



人と出会う|列車で出会ったスロバキア女性


2003年12月にヨーロッパへ一人旅をしました。ブダペストからウィーンへ向かう列車の中で、25歳ぐらいの美しいスロバキア女性と出会いました。彼女はブダペストに住んでいる友達のところに遊びに行った帰りだと言っていました。

「ブラチスラバの旧市街は絶対に訪れたほうがいいわ。街並みが本当に美しいの。」

それまで、「よく知らない国」だったスロバキアが、「旅で出会ったステキな女性の住む国」になりました。

話が弾み、あっという間に彼女の降りる駅に到着。


スロバキアの女性が降りて行った駅


彼女がホームに降りると、私はなんとなく物悲しい気持ちになりました。

「もっと、いろいろ話したかったな。。。」
「そういえば、スロバキアのどこに住んでいるのだろう?」

1時間ちょっとの彼女との思い出を刻むように、降りていく彼女の姿を見送りつつ、プラットフォームにあった駅名標にカメラを向け、シャッターを切りました。そして急いで手元にあるトーマスクック(ヨーロッパの時刻表)を開き、彼女が降りた駅がどこにあるのかを確かめようとした瞬間、列車は静かに動き出しました。

撮ったばかりの画像を確認し、ブダペストからウィーンまでの停車駅を照らし合わせましたが、なかなか見つかりません。

小さな文字を追うことに疲れて目を閉じると、ふと、ひとつのアイデアが閃きました。

「明日、スロバキアに行こう!」

そう決めた瞬間、胸が高鳴りました。翌日の予定は一応決まっていたものの、早朝5時ごろにホテルを出発すれば、午前中にブラチスラバを訪れ、お昼までにウィーンに戻って来られる!こうして、ウィーン滞在の最終日、急遽ブラチスラバへ行くことになりました。


ブラチスラバ城とその周辺



ブラチスラバ城とドナウ河。その向こうに広がる白い建物群。もしかしたら、その中に、昨日すれ違った彼女も暮らしているのかもしれない。

私の日常とは全く異なる世界で暮らしている人たちがいる。ドナウ河を渡って通勤したり、時には電車でハンガリーへ友人に会いに行ったりする生活は、どんな感じなのだろうか…。

こんなふうに、他人の生活を自分の「アナザー・ストーリー」として思い描く時間が、私は好きです。


迷路のような旧市街


こちらは、女性から勧められて行った旧市街。絵本から飛び出してきたようなロマンティックな街並みです。あちこちに小道があって、「あの奥には何があるのだろう。」と探索を楽しみました。

「こんなステキな場所を教えてくれてありがとう✨」

◇◇◇

歴史と出会う|レソトでサン族と恐竜の足跡を辿る


サン族が描き残した壁画


南アフリカに囲まれた小さな国、レソト。正確には「レソト王国」と言います。「暑い」というイメージのアフリカ大陸にありながら、全域が標高1,000メートルを超える山岳地帯で、「アフリカのスイス」とも呼ばれる、涼しく自然豊かな場所です。

サン族は2万年以上前から南部アフリカに住んでいる民族です。

2万年ですって😯

膨大過ぎて、想像もできませんが、そんな昔に私たちの祖先が描いた絵を目の前で見ているなんて、不思議な気持ちになりました。


ドラケンスバーグに描かれた壁画とその周辺


これらの絵は、自然や動物に対する深い尊敬の気持ちを表しているといわれています。また、同じ絵を見ることで、感情や価値観を共有するコミュニケーション手段としても使われていたようです。

「絵と文章」という形は異なりますが、「何かを表現したい」「伝えたい」という気持ちは、自分自身と共通する部分があり、とても共感できます。

「あなたの思いは、2万年後の私に届いたよ!」と伝えたい。

次に訪れたのは、レソトの首都マセル近くのSubengという場所です。

ここは恐竜の足跡が発見されたことで有名で、特に小型の草食恐竜の足跡が数種類残っています。特徴的なのは、足の指が3本という点です。これらの恐竜は、約2億年前の三畳紀後期に生息していたとされています。

2億年!!!😯

その時間の長さがあまりにも壮大で、「アナザー・ストーリー」に思いを馳せる余裕もなく、ただただ驚くばかり。

しかし、足跡がこの地に残っているということは、まさにその恐竜たちがここを歩いていた証拠。

恐竜と同じ地面を歩いている!!!!!!

三本指の恐竜の足跡


「この恐竜はね、あーーーーーっちの方から走ってきたんだよ。」
と、ガイドさんが指で差しながら教えてくれました。


凄いなぁ、2億年前の地球がそのまま残っている。見渡す限り、電線も信号もアンテナもなく、思い出してみたら、ここ数日、インターネットにも繋いでいなかったっけ。

もしかしたら、2億年前に恐竜が見ていた景色を、私も見ているのかもしれません。


◇◇◇


神秘と出会う|タスマニアの「紅い海」は紅くなかった


いつの頃だったか、ふとしたきっかけで「紅い海」の存在を知りました。世界で唯一、海が紅く見える場所があるというのです。

「行ってみたい。。。」

調べてみると、タスマニア南部の原生林に位置する「Southwest National Park」にある「バサースト湾」という場所だと分かりました。

早速調べて驚いたのは、

「道が無い!!!!!!」

どうやら、そこに行く道が無いというのです。

「どうやっていくの???」

更に調べると、タスマニアの州都、ホバートからの日帰りツアーを見つけました。
アクセス方法は「小型飛行機」。


機長も含めて定員6名ほどの機体に乗り込み、いざ出発です✈️

タスマニアの町並みを見下ろしながら約30分のフライトを終えると、原生林の上空に到達しました。

「これかな?」

インターネットで見た「紅い海」に似た湾の曲線が見えます。

うっすら赤みを帯びているようには見えますが、写真で見たような鮮やかな紅い色ではありません。

上空から見たバサースト湾


うっすら紅いような、紅くないような



少しガッカリしながらも原生林の真ん中に着陸。ここ、Southwest National Parkは1982年にユネスコ世界遺産に指定された、タスマニア島にある国立公園です。

しかし、ガッカリしたのも束の間、こんな立派なトラッキングルートがありました🚶



こういう「細やかな配慮」に触れると「オーストラリアらしいなぁ」と温かい気持ちになります。
トラッキングルートを歩いて探索しながら、一行はボート乗り場へ進みます。


水飛沫をあげながらバサースト湾へ向かうボート。
しばらく進んで速度が遅くなった頃、船着場が見えてきました。

ボートを停めて上陸しようとしたその時――

「紅い水!!!!!」

見渡す限り、紅い海水で覆われていました。空から見た「紅い海」ではなかったけれど、紅い水を間近に見ることができたので良しとしましょう。

紅い海水
陸から見たバサースト湾


海が紅く見える理由は、海水に含まれる「タンニン」にあります。タスマニアの川に多く生える「ボタングラス」という植物の根に豊富なタンニンが含まれており、それが湖や川、そして海を紅く染めているのです。特にバサースト湾は地形の影響でタンニンが集まりやすく、そのため「紅い海」と呼ばれるようになりました。

タンニンによって光が届きにくい海中は、水深わずか5メートルでも暗く、そこには深海魚が生息しているそうです。

シュノーケルマスクをつけて泳いでみたら、深海魚に出会えるのでしょうか?わずか5メートル下に未知の生き物が泳いでいると思うと、ドキドキが止まりません✨


上空から見たタスマニア島にかかる虹


「上空から紅い海を眺める」という当初の目的は果たせませんでしたが、
「陸路では辿り着けない場所に立つ」ことができたのは貴重な経験だったと思います。
そしていつかは、「シュノーケルマスクとライフジャケットを持って、深海魚を見たい🐟」

◇◇◇

ずっと忘れられない「出会い」。
そういう出会いを求めて、これからも旅を続けて行きたいと思います。


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