#指す将順位戦7th A級2組⑦ vsエフさん戦(自戦記)
戦型予想は下記urlから。居飛車相手になろうかと思っておるのだけれども。
ちなみに、折り返しではなく11回戦であったのを先ほど気が付いたので、折り返しは終わっている。山の頂上から降りてくるときの景色をまずは明るいものにできるかどうか。先手はエフさん、後手はヤギ。こうなると羽生式袖飛車の構えになる。この羽生式袖飛車がウォーズで確認できたときから、個人的には袖飛車に死角はなくなったと感じている。
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この後、先手は飛車先の歩を交換して▲2八まで深く飛車を戻す。この方が流れ弾を食わない。先手は角道も開けてきたのでこちらはその歩と交換しておく。そして最初の揺さぶりをかける。
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マインドとしては多分飛車交換には乗ってこないだろうと踏んでおり、ここで飛車交換されると『ふーん』という顔をして内心焦るやつであるけれども、それもまた一局。▲2五歩とおさめるのをみてこちらの方針は「ガンガン行こうぜ」となった。この時点では先手の桂馬の跳ねる準備をするのが今までと比較してちょっと早めであり、これは個人的にはもろ刃の剣であると思っている。また、棋風としてこれはエフさんらしくないな、とも思っていた。(局後、7筋の銀の活用を深く悩みすぎていたということが判明する、経験は力である。パワー。)
▲5八金右をみてすかさず拠点を作りに行く。これは大きい大橋拠点である。
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ミエミエの△8五桂馬をなかなか止めることができず、こちらはもう一味あれば攻めかかれる雰囲気である。
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この端が結構いいなと思っている。▲同歩は△同香ととれる。1七の地点に駒が効いていないのが問題である。先手は▲4五歩として、△3三角に▲1五歩と戻すも堂々と△同歩から(先手が先に香車を手にするやつ)を経て、飛車先を突きだしたのを△同角と取り、▲2六香車として下図である。
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こうなるとこちらも受けようがない。単に△1六歩、△7九角成、△7七歩成がある。直感は△7九角成でこれはスルー。△1六歩は△1七歩成の後の飛車を逃げる場所からなんともいえない。というわけで、△7七歩成からガンガン行こうぜとする。
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▲同角は、△同飛車成で。角成か銀ぼろがある。▲同金寄りは角を成っておいてよいだろう。本譜は▲同金直であり。これにも△同飛車成として馬を作ることに成功する。相手が居玉なので思ったよりもつらいのではないだろうか。
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このタイミングで投了してくれると私としては幸せなのだが、そんなことはなく、ここからの粘りがエフさんの持ち味のもう一つであると感じでいる。そして迎えた下図。
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正直よくわからなかった。△6八馬のみ悪手であることはわかっている。△7七歩も継続手がわからず、攻めの手は見いだせなかった。ちょっと日和ったけれども、他に手がない時の△1六歩である。そして▲6九玉にだんだん焦る。
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ただ6八馬は。指したくないのだけれども、それにしてもほかに手はなく。それこそ▲7八玉まで行ってしまうとどうしようもない。継続で△1七歩成として▲同飛に△6八馬と結局指すことになる。ただ、その後の▲同玉にちょっと目が覚めた。同銀の想定で動いていたのである。
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相手が何におびえて?いるのか考えてみたところ、受けゴマがない部分もあることであるのかと思い立つ。飛車を下して玉を浮いて、とりあえずべたっと防御の駒を攻める。△8九金。
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今にして思えば、後手玉への迫り方がなかなか難しかったのかと思いつつ、▲1二飛車成の陰におびえ続けていた。▲7四桂馬~角打ちのコンボがあるためで。ただ先手としては角をとっての△5九角が早いということなので、逃げ道確保の▲8六歩であるが、角を取り、角を打ち、逃げ道に逃げ、そして…そして…そして?
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思ったより先手玉への迫り方がわからない。無難に△6八角成としたものの、自信はあまりなかった。ただそれは先手も同じようであり、▲7八金として、銀をとって割打つ。
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勢い、これは詰むと思って踏み込んでいったが不詰めであったが、それでもまぁ、すぐさま後手玉が寄る形ではなかったのが幸いした。
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というわけで、何とか着地に成功した。観戦・対局ありがとうございました。局後の感想戦で、エフさんの勘違いに助けられたということがわかり、相手のエフさんとしては不完全燃焼であったかと思われるけれども、最後まで焦った。ただこれで4勝目である。前回のA2の成績を超すことに成功した。
さて、本記事を作成している間に時代が流れたようで、次戦相手の失格が決まり、不戦勝により5勝目を預かり、ねぇ、もぅ、残留でいいよね?と思いたいのであるけれども、どうやら下入れ替え戦はしぶとく残っていそうである。ただ、そうなったらとりあえず今年の冬の宝くじは勝っておこうと思う。(了)