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Photo by
yurutto_biyori
瞬き
back numberのこの曲を聴くと、
あの頃の事を鮮明に思い出す。
以前とても好きだった子がいて、知り合った頃その子がくれた動画の中ではback numberの別の曲が流れていた。
3年前のクリスマスイブの渋谷は若いカップルが沢山で、私はなんだか場違いな居心地の悪さを感じていて。
青の洞窟へと向かって歩く途中渋谷の街に突然この曲が流れてきた。
〝幸せとは星が降る夜と眩しい朝が
繰り返すようなものじゃなく。
大切な人に降りかかった雨に傘をさせる事だ″
クリスマスの雰囲気をどうしたって感じてしまう街を別の人と歩きながら考えていたのは、好きな子の事だった。
背中を丸めてタバコを吸う姿、
いつも付けているシルバーのピアスとネックレス、
センスの良い服のチョイスと、
それらがとてもよく似合う背の高さと細い身体。
眠っていても私を抱きしめる日に焼けた腕と、
キスした時に触れる唇が少しだけ冷たい事。
、、、今日、車のBluetoothとリンクしたiPhoneの中にあったこの曲が流れ出して、そういうの全部一瞬で思い出してしまった。
感覚で覚えている事は、トリガーさえあればすぐに蘇ってしまう。
また会いたいとか、
また触れたいとか、
そんな気持ちは湧いてこないのに
少しだけ切なく泣きたいような気分になったのは、あの頃純粋に誰かを信じて好きでいられた自分が懐かしくなったから。
そしてきっと、微かに秋の空気を感じるせいだ。