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クリスマスに読みたい本【17】

本日は伊坂幸太郎さんの「クリスマスを探偵と」。

 発売当初、気になっていたのに読めなくて、そのままになっていた本。
この機会に、読んでみました。

 舞台はドイツ。童話の世界のようなローテンブルクの町。
浮気男の後をつける探偵の独白で、お話は紡がれます。
幸せとは縁遠い気持ちを抱えた探偵は、浮気男を待つ間、公園にいた若い男に話しかけられる。
 男に誘導されるように、探偵は自分の子どものころの話、その時からひきずっている心の傷について語りだす。
 公園の男は、「これはこじつけにすぎないが」と言って、探偵に彼の過去にあった出来事を塗り替え、現在目に見えている世界が一変するような見方を呈する。

 「けっきょく、真実はどうなんだー!」とオープンエンディングっぽいものを楽しめるほど大人じゃないので、探偵とともに公園の男を問い詰めたくなりました。
 探偵は、真実を知るチャンスはあるけど、こちらにはないのが残念です。
でも、信じたいエンディングを信じておこうと思います。

 読了は、30分弱。
落ち着いた、幻想的な雰囲気の絵が素敵です。

--------------*----------------------*------------------------------------*-------【本メモ】

タイトル: クリスマスを探偵と

著者: 伊坂, 孝太郎 (1971-)||イサカ, コウタロウ
絵: マヌエーレ・フィオール (Fior, Manuele, 1975-)
PUB: 東京 : 河出書房新社 , 2017.10
PHYS:79p ; 21×21cm
VT:TT:Christmas with a detective
NOTE:初出: 「文藝別冊 伊坂幸太郎」(河出書房新社 , 2010.11) 
ISBN:9784309026169

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*タイトル画像は「みんなのフォロギャラリー」からお借りしました。
 ありがとうございます。

*表紙画像の著作権が心配なので、Amazonのリンクを貼っています。


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