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クリスマスに読みたい本【16】
今日は、シャーロック・ホームズから「青いガーネット」です。
収録されているのは、「シャーロック・ホームズの冒険」。
クリスマスから2日後。
ワトソンがホームズを訪れると、ホームズは古い帽子とがちょうを落として逃げた男を、知人に頼まれて探しているという。
日常の小さな謎かと思えば、すぐに依頼した人が駆け込んできて言う。
「あのガチョウのお腹に、宝石が入っていたんです!」
ホームズは、その宝石が、いま話題の宝石盗難事件の宝石だとすぐに気づいた。
宝石の持ち主は、伯爵夫人、盗まれた場所はコスモポリタン・ホテル、宝石に懸けられた懸賞金は千ポンドと、人々の耳目を集める青いガーネットだ。
果たして、宝石を盗んだのは誰なのか、ホームズは彼を捕まえられるのか。というお話。
子ども向けにリライトされたこのお話を初めて読んだのは、小学校低学年の時だと思います。
ガチョウをまるまる1匹食べる(しかも自分でさばく)という、いかにも外国的なエピソードと、青い宝石に心惹かれました。
長じて、天然のガーネットに青い色はなく、このお話をコナン・ドイルに科学的素養がなかった証として挙げている書評などを読むたび、なんとなく腹立たしかったのですが。
実は、例外中の例外として、青いガーネットというのは存在するそうです。
その名も「ベキリーブルーガーネット」!
発見されたのは1990年代だそうですが、地球上に存在していたなら、ホームズは既知だったかもしれない、と考える程度にはシャーロキアンです。
お話のラストは、ホームズもクリスマス的対応をするお話。
読了は15分くらい。
翻訳はやや古いですが、字詰めなどが配慮されているせいもあり、読みにくさはありません。
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タイトル: 青いガーネット (『シャーロック・ホームズの冒険』に収録)
著者: コナン・ドイル (1859-1930) Doyle, Sir Arthur Conan
訳: 延原, 譲 (1892-1977)||ノブハラ, ケン
版: 118刷改版
PUB: 東京 : 新潮社 , 2011. 4
PHYS:p276-315 (全体では472p) ; 15cm
VT:OH:The adventures of Sherlock Holmes
NOTE:全体の原書タイトル: The adventures of Sherlock Holmes
ISBN:9784102134016
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ありがとうございます。
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