気候変動と食料危機【グスコーブドリの伝記】宮沢賢治著
90年前に発表されたとは思えません。
気候変動が話題になってる
今の時代を予測しているかのようです。
2020.4.26のメロディアスライブラリー放送。
・子ども時代と違う気候
作中では火山の噴火で冷夏になりました。
作物ができなくなり、飢饉が発生。
今は夏場に豪雨が降ったり、
巨大な台風が来るようになりました。
その度に農作物の被害があります。
私の子ども時代と比べて、
随分夏の気温が高くなりました。
子ども時代は夏場に25℃以上あったら熱く、
日中に30℃も超えれば暑いと言われてました。
今ではごく普通の光景になりました。
今では考えられませんが、
当時クーラーは贅沢品と言われてました。
しかし、今では温暖化が進み、
室内でクーラーをつけないと熱中症になります。
・話の内容
父親が森に行って帰らず、
母親は父親を追いかけて森に行きました。
両親は帰らず、主人公のブドリ10歳と
妹ネリ7歳の2人が残されました。
しかし、妹も人攫いにさらわれてしまったため、
ブドリは1人になってしまいました。
それから鉄くず工場で働いたり、
作物を作ったりしました。
結局それもうまくいかずに、
イーハトーブという町まで博士を訪ねました。
火山局で、技師として働くことに。
そこでは、窒素肥料や雨を降らせて、
火山局へ感謝状が来ました。
ブドリが27歳の時、
「あの時の飢饉が起こりそう」と予感。
そのためにはある火山島の爆発をする必要があります。しかし、1人は犠牲になります。
ブドリが犠牲になりました。
飢饉を起こさせないことで、
子どもの頃のブドリのお父さん、お母さん、ブドリ、ネリのような家族が一緒にその冬を温かい食べ物と明るい薪で楽しく暮らすことができたと締めくくられてます。
自分のような家族や子どもたちを出すまいと
犠牲になりました。
・気候変動は止められないのか。
いくらフィクションとはいえ、
飢饉が起こりそうと言って、火山を噴火させることは思いつきません。
地球温暖化の話が出ると、
電気などのエネルギーを大量消費することとセットで考えてしまいます。
しかし、こちらの記事を読んで、
「火山噴火で寒冷化はあまり聞いたことがない」と
気づきました。
私は記憶にありませんが、
以前、国内でお米ができなくなり、
タイから輸入した時期があると家族から聞きました。今の夏の暑さを考えたら信じられません。
今年の始めにトンガで噴火があったので、今後寒冷化の可能性はゼロではないと気づきました。
日本でも、作物不作の問題が出てもおかしくありません。
そういえばモンテレッジォの人たちも、
火山の噴火がきっかけで、
本を売り歩くようになりましたね。
・感想
火山の噴火の話から、環境問題について考えさせられました。作物ができなくなり、飢えに苦しむことにならないか不安になりました。
2019年頃まで、世界中で気候変動に関する活動が盛んでした。
実は当時、福岡市のイベントに参加したことがあります。その頃は漠然と「今のような大量生産大量消費の時代が続くとは思えない」と感じてました。
環境問題に目が行くようになってから、
自分の町が「ゼロ・ウェイスト宣言」してたことを知りました。徳島県上勝町の次です。
「やたら分別細かい」と思ってましたが、
今後うちの町はリサイクルで最先端を行くことになりそうと見方が変わりました。
町外の人から驚かれた話をします。
引っ越しの手続きをした時に、
役場からポリバケツが配布されました。
その中に生ゴミを捨てます。
基本的に、燃えるゴミに捨てません。
ごみ収集日には、各所にバケツが置いてあるので、そこに捨てます。卵の殻と貝殻は別途、環境プラザに持っていきます。
この作品から気候変動と環境問題を
考えさせられました。
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