クソ男図鑑Vol. 6　「ドクターサイコパス」

2018年11月頃に出会った男、勇太（仮名）。
・39歳
・医者
・見た目：下の上
・身長：180cmくらい

平日の仕事終わりのデートだった。
待ち合わせ場所に現れたのは、高身長の私服の男性。
別にイケメンではない。
なんなら後頭部ちょい薄め。

彼「玲奈さん、おなかすいてますか？」
私「はい、仕事終わりなので！」
彼「あー…、僕あんまりおなかすいてないんですよね。」

（いや、お互い仕事帰りじゃん？なんで腹減ってないん？）

彼「カフェでいいですか？プロントとか。」

・・・プロントwww
なんで初デートがプロントなん。
（プロントさんがダメなわけじゃないです。たまにパスタ食べに行きます。笑）

彼「僕、お酒飲まないんですよ。だから夜カフェとかよく行くんです。」
私「そうなんですね！夜カフェ、オシャレですね！」

（あ～・・・・私、お酒飲めない男性は恋愛対象外なんですよね。
お酒好きなので、一緒に飲みに行ったり、晩酌したいんですよね。）

すでにこの時点で、テンション下がり気味の私。
とりあえず、彼の提案通りプロントへ。

私はカルボナーラとアイスコーヒー。
お酒飲みたかったけどさ、彼飲まないっていうからさ。
彼はウーロン茶のみ。

（この人、本当に食べないんだ・・・。笑）

私「何科のお医者さんなんですか？」
彼「病理。採取した細胞を調べたり、解剖したり。」

なるほど。
病理医には初めてお会いしました。
基本的には、患者と接することがないお医者さんってことね。

私「勇太さん、趣味なんですかー？」

彼「動物や魚を捌くことかな。」

・・・動物や魚を捌くこと？
…動物！？？？？
魚はわかるけど、動物捌くってなにwww

彼曰く、昔田舎に住んでいて、海や山が身近だったそう。
お父さんが趣味で、狩りや釣りをしていて、獲った動物や魚を捌いていたのだとか。
それを小さい頃から見ていたから、自分もやるようになったと。
たまに実家に帰ると狩りをするらしい。

ちょっと話の次元が違ってついていけない。
とても反応に困る。

私「お休みの日ってなにしてるんですか？」

彼「包丁研いでるかな。」

包 丁 研 い で る
・・・！！？？

もう一度言う。

包 丁 研 い で るwwwww

彼「包丁20本ぐらい持ってるんだけど、1本研ぐのに3時間かかるんだよね。
研ぎ石が4種類あるから、どうしても3時間ぐらいかかっちゃうんだよー。
だから1日3本が限界かな。」

私「あー…それ、いつか私もその包丁で捌かれるやつですね・・・」

ダメだ。
怖すぎる。
休日に包丁研いでる男に出会ったことない。
せっかくの休日に9時間も包丁を研ぎ続けるなんて、ヤマンバか何かに取り憑かれてるとしか思えない。

彼「そういえば、僕もうすぐ転職するんだよね。違う科にいこうと思って。」
私「あ、そうなんですか。何科ですか？」

いや、解剖ができてさぞかし天職であろう病理医から、なぜわざわざ違う科にいくのか。
これはもう1つしかないやろ。
絶対、外科やろ。
手術で人間捌きたいやつやろ。

彼「内科」

私「いやw 外科じゃないんかい！流れ的に、そこは外科やろwwww」

いや、もう、こんなツッコミとかいいよ。笑
外科じゃないんかい。笑
多分病理の方が向いてるから、内科行かなくていいよ。笑

とりあえず、いろいろ捌くことが大好きで、包丁がお友達のサイコパスは私の手には負えません。
無理だよ無理。
駅まで送ってもらって、心の中でドクターサイコパスに永遠のさよならを告げる。

・・・これで終わったと思った。

だが、2週間後。

「僕には玲奈さんを幸せにすることができないと思いました。」

というLINEがいきなり届く。

なにこれwww
なんか私フラれたwwww
2週間後に謎にフラれたwwwwwww

最後の最後までサイコパスすぎる。
お疲れ様でした。