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【中国-5】※営業不明 重慶・库洛喵女仆咖啡~ボイラー都市でゲームを楽しむ~(第35回)


中国屈指の大都会で見る夢は


多くの人は、「重慶」という言葉からは横浜中華街の有名店『重慶飯店』だったり、香港・尖沙咀にあるバックパッカーの巣窟『重慶大厦』を連想するかもしれません。しかし、中国本土にはその名を冠する、れっきとした巨大都市「重慶市」(簡体字:重庆市)があります。
重慶市は都市圏人口が900万人、総人口が3000万人に及ぶ大都会。四川盆地に位置し、夏の酷暑ぶりから❝ボイラー都市❞と称されることでも有名です。
探してみると、この街にもメイドカフェがありました。(2024年追記:現在営業しているか不明)

コロナ前、重慶を訪れるのは意外と簡単でした。成田からは春秋航空日本の直行便があり、往路は5時間、復路は4時間30分と少し長丁場ながらダイレクトに向かうことができます。(2024年追記:現在は運航していません)
重慶の江北空港からは地下鉄10号線(第2ターミナル発着の場合は3号線も利用可能)を利用し、市街地へ容易にアクセス可能。他都市から鉄道で訪れる場合は、重慶北駅か沙坪壩駅、ないしは重慶西駅発着になります。
2021年1月に重慶西駅に环線(環状線)がつながったことにより、いずれの駅からも地鉄で市街地へ向かうことができるようになりました(私が訪れた2019年10月当時は、重慶西駅から重慶北駅まで本数が少ない高速鉄道に乗車してのアクセスが最速でした)。

スタンダードに楽しめそうなコンテンツ


重慶で唯一訪問できているのが、地鉄3号線观音桥駅が最寄りの『库洛喵女仆咖啡(KURONYA女仆咖啡)』です。駅からは徒歩10分もかかりませんが、高低差が著しいご当地の地理的特徴に翻弄され、結構余分に時間をかけてしまいました。
ポイントとなるのが、カフェに一番近い4番出口を出ると広がる「观音桥歩行街」。要するに歩行者天国です。ここをすぐ右折し、建北一支路という車道へ出て、ずっと左側に沿って進めばカフェのあるショッピングモール『星天广场』に到達できます。

私が訪れた時は、『星天广场』は改修工事中で覆いがされており発見しずらくなっていました。
モール内に入ってしまえば簡単。6階まで登ればすぐに特徴的な外観で見つけられました。
日訳すると「クロニャメードカフェ」。嬉しいことに、日本語でもPR文が記されています。
メイドカフェの起源からカフェでできることなど親切な解説も。

さて。寂れ気味のモールの6階にカフェはあります。店内ではメイドさん3、4人が談笑を楽しんでいましたが、来客を見かけると急にざわざわし始めました。やはり平日の真っ昼間から訪れるオタクさん(しかも外国人)は数少ないのでしょう。明らかに戸惑いの表情が見られます。
急速に空気が弛緩したのはその直後、面白い日本語を話すメイドさんが現れてからのこと。自分のことを「オレ」、他のメイドを「彼」、そして私のことを「お前」と呼んでくれます。日本でこの接客を受けたら踵を返し退店しそうな勢い(特殊な場合を除く)ですが、ここは中国。意思疎通できる女の子が来てくれただけでありがたいものです。

ひとたび緩やかなムードになると、自由度が増すのも海外メイドカフェの特徴。笑顔の接客を受けながら「初見セット」なるものを注文してみました(120元)。手作りクッキーとオリジナルドリンク、そしてちょっとしたゲームが楽しめるというもの。メイドさんとの交流を楽しむならまず選ぶべきメニューでしょう。
あ、特筆すべきは「クロニャー、クロニャー、美味しくなーれ♪」の魔法をかけられたクッキーを「あーん」して食べさせてくれるところ! 「選ぶべき」ではなく「選ばなければならない」メニューに違いないですね(笑)。

メニューの一部。ジュース、紅茶などドリンクは380円~640円(2022年7月時点)で注文可能。
もちろん中国の物価水準からすると少し高めですが、メイドカフェは大体そういうものです!
当ブログイチオシ(笑)の「初見セット」。コロナ前の話ですが、クッキーがあーんで(略)

ゲームは「徳國心臓病」なる名称。あれ、色んな所でプレイしている気が…。実は台湾発祥のゲームだとか。各々カードを真ん中に出していき、同じ果物が「5つ」揃った時、全参加者はベルを鳴らさなければなりません。ベルは中央に一つ、つまり争奪戦。おそらく、いつ揃うか分からないスリルといざ揃った時の驚きが心臓に負担をかける…という意味で付けられたゲーム名だと推測します。
さすがメイドさん達、随分手馴れています。早いです。しかし、私だって負けちゃいません。時折、アラサー男ありったけの反射神経を駆使しベルへ手を…そんな時に不意にメイドさんと手が触れてしまうのも、このゲームの醍醐味と言うべきであろう(思春期?)。

「重慶は初めて?」とか「火鍋食べた?」とか、観光客向けのトークも素敵です。確かに初めての重慶訪問、しかし慌ただしくもこの後すぐに空港に直行する必要がありました。
必ずや再訪し、クロニャーの魔法をもう一度かけてもらおう…そう思った、秋の日の訪問でした。

店内にはライブステージも。賑わっている時間帯にはパフォーマンスもあるのでしょうか。

★開店当時のお店の情報★

アクセス:地铁观音桥駅4番出口徒歩6分
住所:重慶市江北区観音橋東環路59号 星天広場6楼2-3
営業時間:11時~21時30分


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