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【香港-21】※閉店 香港・Sisland~カードゲームで愉快な海物語~(第92回)
❝海❞をテーマにした新しいコンカフェ
最近では台湾・香港にも増加しているコンカフェ。メイドカフェとは異なる独自の世界観を持つお店を指します(諸説あります)が、日本のコンカフェの多くが「アルコール提供」を基本としているのに対し、台湾・香港のカフェはほとんどがアルコール未提供。あくまでメイドカフェ的な業態をベースにしているのです。
今回紹介する、かつてあった香港の『Sisland』もその一つ。その名から想像できるように❝海❞をテーマにしたお店で、油麻地駅のA1出口から歩いて3分ほどの場所にありました。
さすがに休日の油麻地、人通りは多いな…そう思いながら、目的とする雑居ビル『安業商業大廈』に到着しました。6樓にたどり着くと、さほど飾り気のないお店の看板(香港はどこのお店でも割と目立たせていません)がお出迎え。私服?のキャストさんが英語で対応してくれました。さすがに日本人が珍しいのか、3人ほどいらっしゃったキャストさん達がざわついています。
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奥のエレベーターで6階に。春節明けだからかちょっとした装飾もありました。
店内は素朴な感じで、お魚さんのぬいぐるみなどが多少飾られていました。新年だからか龍の飾りも。やがてキャストさんが席に来てくれ、英語で説明してくれます。最低消費は98港幣。私はドリンクとチェキのセットを注文しましたが、他にフードもあるようでした。
わずかに日文もできる子がいらっしゃったようですが、ここは万国共通のカードゲームを、他にいらした男性客お一人を交えて楽しみました。
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ただ日本とは異なり、ビル入口に看板も出ていないことでよりアジト感があるかもしれません。
約2時間の滞在で、まずは「UNO」を。とは言っても、私の子供時代には確実になかった「UNO FLIP」なるものでした。
カードの表と裏には、それぞれ別の数字、色、記号が描かれています。通常は表(=ライトサイド)のそれを基にプレイするのですが、プレイヤーの一人が「フリップ」カードを出すと裏返しに。裏(=ダークサイド)に描かれたものを基にプレイが始まる、という仕組みです。裏のカードに描かれた記号等は表より強烈なため、よりゲームが白熱することに…!
次にプレイしたのは、香港女僕咖啡ではおなじみ「德国心脏病」。プレイヤーが中央のカード束からカードを一枚ずつ引いて提示します(絵柄は出すまで見えません)。カードにはいちご、バナナ、ぶどうなどのフルーツが、種類と数がランダムにプリントされています。
ある種類のフルーツが、カード内に合計5つ以上描かれていたら…中央に手を出しましょう。早い者勝ちで手を重ねていき、一番最後に残った人が提示されていたカード全てを引き取らなければなりません。
スピード勝負のゲームなので、当然のように悲鳴や不満が飛び交います。「はぁ~?」とか「It's OK!」、時に「スゴイネ!」と、日本語や英語が出てくることも。あと、当たり前ですがキャストさんと手が触れることも多いです(思春期か)。
最後に、かつて『The Manor Cafe』でもプレイした「找我妹」というカードゲームを。ちなみにこのお店にはカードゲームが多数置かれていました。香港人の皆さんは大体分かるのだと思いますが、ゲームチョイスは私が知っていて言語の壁が影響しないものを選んでいただきました。ありがたい…。
こちらもスピード勝負となります。プレイヤーには「総カード数÷プレイヤー数」分の、1枚につき10個くらいアイテムのイラストが描かれたカードが配られます。手持ちの札からそれと同じイラストが含まれる札を計2枚、揃ったアイテムの名前を発すると同時に早い者勝ちで出していくというもの。例えば「Umbrella!」「Grape!」という具合に、声を発しつつカードを出していく感じです。
これは、40歳も間近のおっさんと20歳そこそこの若者達とで如実に反射神経の差が出るもの。認識能力が若ければ若いほど優れているのでしょうね。正直コテンパンにやられました(笑)。
こんな感じで、今は亡きメイドカフェにて、楽しい2時間はあっという間に過ぎていきました。香港の方々には馴染み深い、もしくは子供向けのゲームでも、日本人の私にとっては新鮮です。
ゲームの名称で検索してみましたが、日本のYahoo検索ではほとんど出てきません。ふとしたところで、意外な異文化理解ができる…。それもまた、異国のメイドカフェ巡りの一つの魅力かもしれません。
★開店当時のお店の情報
アクセス:MTR油麻地駅A1出口徒歩3分
住所:香港油麻地上海街395-397號 安業商業大廈6樓
営業時間:平日17時~22時 土曜・休日14時~22時