見出し画像

美輪明宏さん「ヨイトマケの唄」と、ためさんの物語(本文は約600文字)


美輪明宏「ヨイトマケの唄」

 この唄を初めて知ったのは、実家で過ごした大晦日。
 何年も前の紅白歌合戦の舞台で歌う
美輪明宏さんの唄だった。




ヨイトマケとは

「ヨイトマケ」とは、かつて建設機械が普及していなかった時代に、地固めをする際に、重量のある岩を縄で滑車に吊るした槌を、数人がかりで引っ張り上げて落とすときのかけ声であり、美輪によれば、滑車の綱を引っ張るときの「ヨイっと巻け」のかけ声を語源とする。 この仕事は主に日雇い労働者を動員していた。

Wikipediaより


「ヨイトマケの唄」について

美輪が幼少時に一緒に育った友人の亡き母(父や子供のために懸命に働き続けて亡くなった)の話と、
銀巴里で出会った苦学してエンジニアになった青年のエピソード
この2つから着想した歌だという

Wikipediaヨイトマケの唄より



紅白歌合戦で歌う美輪明宏さん

 照明を消した真っ暗なステージで、
真っ黒い衣装に身を包み歌い始める美輪明宏さん
 いつもの華やかな雰囲気の美輪さんとは違い、髪も真っ黒にして…
 しかも画面には、ラストまで、
顔と手とセンターマイクだけが映し出されていた。

 たった数分間…
しかし美輪さんが歌い上げるその唄に、スクリーンで映画を観たような感動を覚えた。

 建設現場で汗して働く母親の姿と、
「ヨイトマケの唄」を子守唄に育った少年が、「母の心」を胸に生きていく姿。

 母とともに聴いた「ヨイトマケの唄」
が描く人生ドラマに涙した。




「働いて」

 さて、先週のシロクマ文芸部のお題の
「働いて」から、まずイメージしたのは、このヨイトマケの唄に登場する
「母ちゃん」の働く姿だった。

 さらに想起したのは、これまで出会った懸命に生きる幾人もの女性たちの姿でもあった。
 そこから、以前書いた小説の登場人物「ためさん」を主人公として、
「ためさん」が出会う「女性たちの物語」を書いていくことを着想した。




「ためさんの物語」

ためさんの物語は、前作の
「ためさんのかき氷とエメラルドの海」のシリーズとして書いた物語。

 昭和、平成そして令和を生き抜いていく女性たちの生き様を描きたいと思っている。




ためさん幼少期


ためさん二十代

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集