ゴキ中対▲56歩決戦策

自分が後手、戦型はゴキ中対▲56歩決戦策。おそらく仕掛けの思想は杜の都定跡だと思う。

図①、41手目▲12馬まで

本譜は△36歩とした。それもそれほど悪いわけではないが、ここは一旦△94歩と突いておきたいところだった。
端歩を突く間もなく相手からの仕掛けで戦いになった本局であるが、この少し落ち着いた局面で端歩を突く心の余裕が欲しかった。
△94歩以下、▲66歩△38歩▲67金△45桂▲59香△39歩成▲同銀△57桂成▲同香△同歩成▲同銀△26香、が一例で後手有利。
手順最後の△26香は▲27歩で簡単に取られてしまいそうだが、△45角の筋があり単純に取られることはない。

図②、49手目▲25同飛まで

本譜は△66桂~△57歩成、と王手飛車含みで攻めていったが、▲同銀右と取られていたら王手飛車をかけても相手玉がしっかりしているし、飛車を持たれると▲31飛が厳しいのであまり良くなかった。
ここは△37歩成とすべきで、以下▲52歩△同飛▲53歩△同飛▲37銀△66桂▲同歩△57歩成▲同銀△同飛成▲35飛△34歩▲57金△35歩▲31飛△38飛、が一例で難解な形勢。

図③、77手目▲47同銀まで

一瞬のチャンスをとらえ、攻めの速度を逆転させ後手有利になっていた局面。
本譜は△47同龍としたが、▲23馬が金を補充しつつ馬を受けに利かせる好手で、それまでの逆転の雰囲気が一瞬でなくなってしまった。
ここは△58銀とすべきで、以下▲同金△同歩成▲56角△59龍▲83角成△同玉▲86香△85歩▲同香△84歩、が一例で後手優勢。
先手の持ち駒に金があれば後手玉が詰んでもおかしくないと思うが、銀だけなこともあり、意外に上部を抑えにくい。

最後は手順を尽くして詰めろ逃れの詰めろを繰り出したが、形勢に差がありすぎて、冷静に受けられてしまい、負け。

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