向かい飛車対三間飛車
自分が後手、戦型は向かい飛車対三間飛車の相振り。
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図①の局面はまだ序盤戦ではあるが、ここは真っ先に考えないといけないことがあった。
それは▲88飛~▲75銀の棒銀をどう受けるか。
本譜は△14歩~△15歩と端を詰めたが、相手が棒銀に構えていたら相手ペースの将棋になってしまっていた。
ここは△64歩とすべきで、以下▲88飛△74歩▲84歩△同歩▲同飛△83歩▲86飛△63銀、が一例でこれは互角の形勢。
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本譜は△33角とおとなしく指したが、この局面香を持つと△84香があることに着目して、△17角成と突っ込む手が成立していた。
以下、▲同桂△同桂成▲同銀△16歩▲26銀(▲16同銀は△同香▲同香△26歩)△25歩、が一例で後手微有利。
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73の地点はこちらが数で優ってるので、対局中はとりあえず取って受けに回ることしか考えてなかったが、そうすると相手にも▲56銀などと受けに回る余裕が出来るので、難しい形勢が続いていた。
ここは△65銀と切り込む手があった。
以下、▲同銀には△55桂が厳しいので▲84歩と攻め合いに来るが、△74銀▲61金△同飛▲同桂成△同玉▲21飛△51銀▲24飛成△14桂▲17銀△35桂、が一例で後手優勢。
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自然なのは△72金と金を逃げる手ではあるが、▲73銀とかぶせられた時の受け方が良く分からなかったので、本譜は△72歩と受けたが自玉の周りの金銀がいなくなってしまい良くなかった。
ここは△72金とすべきで、以下▲73銀△46桂▲28玉(▲同金は△同角で角が玉頭の守りに効いてくる)△81桂▲87飛△66馬▲85飛△65馬、が一例で後手優勢。一応▲82金からの攻めはあるものの駒を取られることを気にせず左辺に逃げれば安全なので攻め合い勝ちが見込める。
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本譜は△69飛としたが、そこで▲73歩成~▲74銀と攻められていたら王手飛車がかかってしまい、負けになっていた。
ここは△72歩とすべきで、以下▲64歩△同歩▲44歩△同歩▲43銀△14桂▲54銀不成△26桂▲同歩△35桂、が一例で後手優勢。
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対局中は持ち駒に斜め駒がないので相手玉に詰みはなく、負けだと思っていた。
だがここで△38金とする手が好手で先手玉は即詰みだった。
以下、▲18玉△16香▲17銀△28金▲同玉△48龍▲29玉△38龍、までの詰み。