『ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編』12巻の感想
暑い日々ですね。
2024年7月25日に発売した『ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編』12巻、読みました。久しぶりに主人公、綾小路清隆くんのドロリとした部分全開で、とても面白かったです。
この記事は、最新刊の感想をなるべくネタバレしない形で語ります。結末はぼやかしていますし、試験内容や結果には触れませんが、それでも大枠の流れには触れますので、ご注意ください!
舞台は2年生学年末試験
いよいよ2年生最後の学年末試験。12巻は全編この試験のお話でした。
試験前の時点で坂柳クラスと堀北クラスの差は100ポイントほど。茶柱先生も思わず語りたくなるのは頷けますね〜。
今回試験内容が当日まで明かされなかったため、前もって準備や根回しがし難い状況の中で、いつも以上にグイグイと積極的に動く主人公綾小路くんが印象的でした。
綾小路清隆の目的
どのクラスもAクラスで卒業すること、自クラスの勝利に向かって動いている中で、綾小路くんは4つのクラスの均衡を保ったまま、3年生に進級するため動いている?要するに、どのクラスがAクラスで卒業してもおかしくない状態でラスト1年を迎えるため、たった一人で全クラスをコントロールしてるという訳でして。えらいこっちゃ。
そのために今までも12巻でも一貫して、学年問わずリーダークラスの人と表や裏で交流を持ち、自身の能力をちら見せしつつ、有効なアドバイスをして信頼関係を築いたり、女心を手玉に取ったり、暴力や策略でもって出鼻をへし折って成長を促したりと飴と鞭を使い分けて暗躍しまくっているのです。
さて、坂柳と龍園は11巻で、綾小路と対決するのは自分が相応しいっ!とばかりに学年末試験で負けたほうが退学するという直接対決を決めてしまいました。どちらかのクラスリーダーが退学してしまったら、勢力バランス、どうなるんでしょう?綾小路くんが手を出しにくい状況に、困った困った。
結末は予想の斜め上
さあ、いよいよ試験開始。試験の大枠としては、坂柳クラスVS龍園クラス、堀北クラスVS一之瀬クラスという対戦形式で勝利クラスには200クラスポイント。負けクラスはペナルティなし。です。
蓋を開けてみますと。。試験内容は一之瀬ちゃんの得意分野でした。(詳しく述べません)そういう意味で、堀北クラスより一之瀬クラスの方が優勢と言えます。坂柳クラスと龍園クラスでは坂柳クラスが優勢で展開していきました。
そして、ここでクラスの勝敗は語りませんが、それとは別に、試験を通して(前段階の会話なども全てが計画通りだったのかと思うと驚愕!)綾小路清隆が目標達成に近づきました。というべきか、綾小路くんが全員の心をえぐるようにザクザクと斬りまくっていき、試験終了時点で堀北、一之瀬、坂柳、龍園は完全に負の感情に落ちました。結果、綾小路の一人勝ち!堀北ちゃんには、手を差し伸べてはいますが、彼女もかなりのダメージをくらいました。
想像の斜め上とはこういうことを言うのでしょうね。
後半に進むほどに怒涛の展開
よう実は、毎回そうなのですが、前半部分は重要な動きや会話が伏せられてストーリーが進みます。そして後半に行くにつれ、それらが明かされていき、驚きが驚きを呼ぶ怒涛の展開になるのです。そうなるともう目が離せなくなり、一気読みしてしまう!読後はなかなか興奮が冷めませんね。
12巻はどこまでも自分の勝ちのため、冷徹に行動する知略型人間の面がいつも以上に出ていました。いやあ、清隆くん、あなたには誰も敵いません。本当に参りました!痺れました!
最後に
最新刊は久しぶりに綾小路清隆のどす黒い面を見せつけられました。長期的にも短期的にも、人の心や行動をコントロールして機を見て潰す!そんな恐ろしさを見ました。上げて上げて落とす的な?今回はリーダーたちが揃って奈落の底ですよ。本当に何と言っていいか。ワタシは坂柳有栖派ですが、それより、ひよりちゃんだけは巻き込まないで〜と常に思っています。次巻は12.5巻ということで、春休みのゆるゆる期間でしょうか?しかしながら、12巻で明らかにならなかったことなど、持ち越された事も結構あります。どうなることやら、続きが楽しみです。
最後の最後に次巻以降に向けて、懸念事項をまとめておきます。(ここはネタバレ入ります)
坂柳ちゃんと龍園くんの退学問題の決着は?試験は龍園クラス勝利だが、どちらも負けを認めている
1年生の最後に一之瀬帆波と清隆の二人で会う約束をしていたが、今回の清隆の暴挙の後、二人の約束はどうなるか?
軽井沢恵とのお別れに向けた動きの結末
橋本くんの裏切り(龍園クラスへの寝返り)問題
綾小路清隆がずっと匂わせてきたクラス移動について
お父さんが来校する三者面談
堀北クラスの退学者について、綾小路くんは責められる?
以上、最後までお読みくださりありがとうございました!