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テレビ版Gレコについて振り返ってみた

劇場版「ガンダム Gのレコンギスタ I」の上映が始まりました。

私はまだ見ていませんが怖いもの見たさも込みで楽しみなので、劇場へ行く前にテレビ版を振り返ってみたいと思います。

ネットでは否定的な捉え方をされることが多く、私もそれを否定しようとは思いません。

それでもGレコはただのクソアニメではないものを持っているアニメだというのが私の意見です。なので否定的な意見を出したうえで、それに対する自分の考えを書いていきます。


キャラの会話がかみ合わない

よく言われる意見ですね。私もこれは間違いだとは思いません。

テレビ版Gレコには分かりやすい説明台詞が存在しないため、会話の流れからキャラクターの立場や固有名詞の意味を考えるしかありませんでした。はっきり言ってしまえば不親切なアニメです。

「なんじゃとて!」のような意味の分からない単語もいきなり出てきますしね。ただ会話が成立していないように見えるのに、キャラクター間では意思疎通ができているのはリアルではあるんです。

普段家族や友人と話をするときに、第三者が聞いても分かるような話し方をしているのかを考えると、私含め大半の方はそんなことをしていないと思うんです。

それをそのまま描写したと捉えれば間違いなくリアルですが、これだと視聴者が何の話をしているのか理解できないんですよね。

そこをフォローできる演出や描写があれば評価も変わっていたでしょうが、残念ながらテレビ版にそれはありませんでした。

キャラクターの言動が理解できない

上でも書きましたがただでさえ何を話しているのか理解しにくい会話をしているのに、内面描写がろくにありません。これはもうテレビ版の失敗と言ってもいいかと思います。

私も3話のラストのベルリが嫌がる様子もなく、同乗しているアイーダをろくに止めようともせず、Gセルフに乗ったままメガファウナへ向かうシーンに違和感しかありませんでした。

この回以降このアニメはキャラクターではなく、キャラクターが出くわす現象を見るアニメなんだ捉えて見ることにしましたが、そういうフィルターを通さなければ視聴につまずいてしまうアニメともいえます。

「∀ガンダム」や「キングゲイナー」、「ブレンパワード」は各回の初めに主人公によるナレーションがあり、ナレーションを通して状況や心情の説明をしていましたがGレコにはそれがないんですよね。

勢力がわかりずらい

どこが対立しているのかがわかりずらいという声に対し、すべての勢力にタカ派とハト派がいると捉えればいいという人がいます。

このこと自体は間違っていませんが分からないという人は設定ではなく、見た目で敵味方がわからないことが引っ掛かるのだと思います。

基本的にロボットアニメは制服で敵味方がはっきりわかるようになっています。複雑なストーリーやどちらが悪いと言い切れない設定があってもそれは変わりませんが、Gレコにはそれがありません。

キャピタル・ガードとキャピタル・アーミィに分かりやすい外見の違いはありませんし、トワサンガもドレッド艦隊と守備隊の違いが一目でわかるようにはなっていません。

他のガンダムに話が変わりますが、Zガンダムも連邦政府内のエゥーゴとティターンズの対立が話の主軸ですが、制服もパイロットスーツもはっきりと色分けされています。

おかげでどちら側かわかりやすくなっていますし、新しいキャラクターが出てきても既存のキャラクターとの関わり方で立ち位置を把握することができます。

もしZガンダムがエゥーゴとティターンズで同じ制服やパイロットスーツだったらどうなっていたでしょうか。

Gレコレベルにはならないでしょうが、わかりにくい作品になっていたと思いませんか?

それをやったのがGレコです。

どこに魅力を感じるのか

今まで否定的なことを書いてきたので、Gレコには魅力がないのかと思うかもしれませんがそんなことはありません。

生き生きとしたキャラクターや戦闘シーンの描写は職人芸といえます。

好き勝手動くキャラクターや職人芸ともいえる戦闘シーンなど、Gレコには独自の魅力があります。

ですが短所を補えるものかと聞かれると、それは別の話だと答えざるえません。

「つまらなくはないし面白いさや独自の魅力もあるけれど、人に勧める気にはなれない」

私自身のGレコへの印象を一言でまとめるとこうなりますが、これが変わることを楽しみにしつつ劇場へ行こうと思います。

色々と否定的なことを書きましたが、Gレコは劇場へ行こうと思うくらいには私にとって魅力的なアニメなんです。


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