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【就活コラム】新入社員の離職率

大学キャリアセンターで、2年間個人面談で就職支援をした男子学生がいます。4年生の就職活動では内定を得ることができず、就職留年しました。就職活動は2年に及び、5年生の冬にようやく就職先が決まり卒業しました。

その元就活生に街で偶然再会しました。私は通勤途中で、卒業生とゆっくりと話す時間はありませんでした。Tシャツにジーパンという普段着の服装で自転車に乗っていたその人は、苦労して就職した会社を早期退職したようでした。

厚生労働省が発表した令和2年度における新規学卒就職者の離職率(就職後3年以内の離職率)は、新規大卒就職者の32.3%です。つまり、3人に1人が早期退職していることになります。

早期退職の理由はいくつかあります。就職活動において、自分がやりたい仕事、やれる仕事、自分の価値観に合う会社についての情報収集や情報分析が弱いことです。就職情報サイトだけでは、業界研究や企業研究はできません。

特にBtoC企業は、イメージや印象が先行します。身近な商品やサービスの提供を受けるお客様と、その会社の社員として働くことは全く違います。

日本の企業は社風やチームワークを大事にします。同じ業界の会社でも、ビジネスモデルや仕事のやり方はそれぞれ異なります。会社訪問や職場見学をせず、ネット情報だけで定年まで勤める会社を決めるのは、あまりにもリスクが高いと言わざるを得ません。企業研究不足は、早期退職につながります。

さらに言うと、就職活動でやるべきことは、自己分析や企業研究、エントリーシート作成や面接対策だけではありません。入社前に社会人の常識、ルールとマナー、挨拶や言葉遣いなどの礼儀正しさを身につけていないと、入社後にビジネスマナーは学べません。

仕事は専門化・高度化しており、新入社員研修は仕事を遂行する上で必要な知識やスキルを学ぶ実践的なカリキュラムになっているので、ビジネスマナーなど社会人の常識を教えることは少なくなりました。そもそも新入社員研修がない会社もあります。新入社員に社会人としての常識がないと、上司や先輩社員は仲間として受け入れてくれません。

就活生は自分独自の判断や価値観で仕事や企業を判断せず、広く情報収集・情報分析を行い、多くの社会人の話や意見、考えを聴き、総合的に自分が就職する企業や仕事を判断することが大事です。人気企業や有名会社が自分に合っているとは限りません。就職活動は、やり方と行動量である程度決まります。

就職活動の3大リスクは、
①志望企業に入社できない
②就職留年
③早期退職
です。

就職活動がうまくいかないと、逆に時間とお金が掛かります。私立大学生が就職留年すると、授業料やその他の費用で、数百万円のお金が必要になります。その前に親(保護者)を説得しなければなりません。

就職活動で有料の【大阪梅田就活スクール】を受講することは、金銭的な負担になります。しかし、計画的に大学生活と就職活動を両立させることができれば、内定を得るだけでなく、社会人としてなれる最高の自分になる可能性が高まります。

2025年卒生は、2024年卒生の就職活動を参考にしながら、今の時期からどのように就職活動を進めるかを真剣に検討する必要があります。

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