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アフリカから夢をもってやって来た青年たち

日本という平和で恵まれた国に生まれたのに、その日本では幸福感が低い人が多いと聞きます。

私はドイツ・ベルリンに暮らしていて、お陰様で不自由のない生活を送っていますが、先進国であるドイツで人々が愚痴を言っている場面があります。

ドイツでは1年で最低で20日(4週間)の有給休暇が労働法で認められていますが、それでも満足でない、とか。他国の労働基準から考えるとパラダイスです。

人それぞれ感じ方、考え方は様々ですから、意見を尊重すべきですが、もっと感謝してほしい。

他の国へ行くと、日本やドイツで当たり前なことは、当たり前ではないのです。

未来の世界がより良い場所になるために、もっと世界の色々な面を知ってほしい、見てほしい。

そうすれば、今住んでいるところで当たり前のことは世界の他の場所では当たり前ではないのだ、と人々は今の日常にもっと感謝できるのでは、と思っています。

日本ではあまり知られていないと思われます、ヨーロッパ内の休暇地でアクセサリーやサングラス、ビーチ用品を一日中歩きながら売るアフリカからきた若者たちがいます。

スペインのマヨルカ島に旅行した時のことです。

ほとんどの観光客が彼らを無視する中、私たちはアフリカ出身のビーチの売り子の青年たちとよく話すようになりました。

その中でも、カメルーン出身の売り子さんのバンバとは、お互いの顔を覚えて、その後何回も同じビーチで会うようになってから、「今日はどう、元気?」とか、気軽に声をかけるようになりました。

売りたい商品を持ちながら、30度以上の炎天下を一日中歩いているので、その日は少しの喜びをあげようと、彼からアクセサリーを買おうと思い、話しかけたのがきっかけでした。

彼の目には偽りのない輝きがあり、近い将来に安定した生活をするという彼の願いと生まれ故郷アフリカでの辛い過去の出来事が私にも伝わってくるようでした。

初めは不法でヨーロッパにたどり着いたのかもしれませんが、ヨーロッパで働いて生活するという夢を持っている彼の話を聞いてあげると、とても喜んでいました。

彼の願いはいつか叶う。

この小さな気配りも誰かの願いを少しでも前進してくれる、叶えられるのだ、と思いました。

人間誰もが前へ進む力と可能性がある。

広い世界に住む一人でも多くの人々が希望を持ち続けていけたら、と思う瞬間でありました。

そして、どんな小さなことでも伝えていくことが私の使命でもあるかな、とも思い、私が住んでいるドイツで、そして休暇先のヨーロッパで私が体験したことから学んだことや思いをこれからもありのままに伝えていきたいと思っています。



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