X-T4のHDR撮影でマクハリイルミに再挑戦
デジカメには、明暗の差が大きい時に役立つHDR撮影という便利な機能があるという。どの程度対応できるのか、マクハリイルミへの再挑戦もかねて試してみた。
WBG前のツリーをHDRで撮影
先日、マクハリイルミ23/24に撮影に行った時に、ワールドビジネスガーデン(WBG)前のツリーがあまりきれいに撮れなかったので、HDR撮影を使って再挑戦。
上の星の部分の色を出し、下の小さいイルミネーションをほんわりと……って言うのが、光の強さの差が大きすぎてできなかったんだよね。
そこで、取扱説明書のHDR撮影の設定の仕方を読んで、再挑戦してみたわけ。欲を言えば、もう少し頂上の星の色が出ても良かったかもしれないが、ツリーにほわほわと雪か霞がかかったような感じが出、意図通りに撮影出来た。
白トビ部分は確かに修正されているが……
HDR撮影の効果がわかりやすかった写真を比べてみたのがこれ。
800%ってどういう意味?とも思うが、ISO100→ISO800の差ってことかな? アナログな自分にわかりやすく翻訳すると、3絞りくらいってこと?
普通に撮ったものと比べてみると……
① ぼんぼりのハイライト部分の色が出ている
② 木の葉の真っ黒だった部分の色が出ている
……という事で、確かにHDRの効果が出ているのだけれども、③の四角いぼんぼりのところはもとのままの方が良かった。ただ、これは、明滅していたような気もするので、タイミングが悪かっただけかもしれない。
意図通りの追い焼きを望むならPhotoshop か Lightroom
思い通りの所を、思い通りの色になるまで光量を落としたり上げたりしたいなら、Photoshopでマスキングして調整レイヤーで調整できる。何なら露出を変えて撮った二枚の写真を合成することもできる。
けれども、それをやり過ぎてしまうと、コラージュみたいになっちゃうしなぁ。
確かに、フィルムのカメラの時代でも、追い焼きって手法はあった。でも、Photoshopを駆使してイメージ通りに作ってしまうのは、何か違うと感じてしまう。
やり過ぎないデジカメのHDR撮影が「自然」な写真の限界かも
といったことを考えると、カメラが自動でやってくれる程度の合成が、自然に感じられる限度なのかな、と思った。当然、それを考えて設定されているのだろうけれど。
カメラのHDR撮影は、期待していたほどの範囲までは修正してくれなかった。
しかし、頭の中のイメージまでPhotoshop等を使って直してしまうと、それはアート作品としてはありでも、「写真」とは言えなくなってしまうのではないか、という気がしている。
なぜ「写真」を撮るのか……いや、ゲーム感覚です(笑)
それは、たまたま目にした光の見え方の妙を、ありのまま写し取りたいという、「写真を撮りたい」動機に反するからかもしれない。頭の中の光景を画像にしたいなら、写真である必要はない。絵やCGでいい。
そういえば、機材によって制限される条件の中で工夫して表現するって、なんだか俳句に似てない? まぁ、そんな高尚な話ではなくて、手持ちの機材の性能を隅から隅まで生かすってのが、ゲームみたいでおもしろい。「こんな良い機能もあるのに使いこなせてないじゃん?」とか言われないように、今のカメラ(FUJIFILM X-T4)を使い倒すぞー!