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【NPB】WARで振り返る2020年ドラフト会議(まとめ)


2020年ドラフト概観

通算WAR10傑

佐藤の大卒野手がツートップ。大卒野手がトップに立つのは、2008年以降だと、柳田吉田以来の3人目。高校生から唯一ランクインした髙橋宏斗は、慶応大学を落ちての高卒プロ入りだったが、結果的に遠回りをせずに済んだと言える。実に4名がランクインした阪神タイガースは、3年後の2023年に優勝・日本一を達成した。

球団別獲得WARランキング

阪神タイガースが2位にダブルスコアをつけ圧倒的1位。横浜は、ほぼ一人で稼ぎ、日本ハムは伊藤の活躍で3位に入った。

出身母体割合

社会人の減少が止まらず、独立リーグ出身者と、ほぼ肩を並べる割合に。大卒選手は昨年に比べ、10ポイント近く増加。高卒選手は、5ポイントほど減らした。

出身母体別獲得WAR

昨年は、高卒選手が5割以上を占めたが本年は大卒野手が6割を占めた。また、出身割合としては大幅に減少している社会人だが、本年は3割近くを占め豊作年となった。

まとめ

新型コロナウィルス蔓延により、春夏ともに甲子園は中止。各大学野球連盟もリーグ戦を縮小し、アマ選手たちの実戦に基づくデータが圧倒的に不足していた2020年。高校生と比較して、実戦データの多い大学生に、自ずと指名が集まったのは当然と言えるだろう。投手では、六大学で圧倒的な成績を残していた即戦力左腕早川隆久、打者では規格外のパワーを誇る佐藤輝明が注目され、ともに4球団からの重複指名となった。
また、入試に落ちたことで高卒からのプロ入りを表明した髙橋宏斗と、社会人行きが内定していた山﨑伊織が、ドラフト直前に急遽志望届を提出し、直前にドラフト候補に躍り出るなど、編成泣かせの年だったともいえる。
年々減少傾向にあった社会人からの入団率が、ついに10%を切り、独立リーグ出身者と、そう変わらない位置にまで転落。それでも中野拓夢伊藤将司栗林良吏といったチームの中心選手を多数輩出し、意地を見せた。

お読みいただきありがとうございました。


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