〜虎に翼〜涼子様と玉ちゃん、それと稲さん
どうも。
こりーぬ、です。
初めての方も、また読んでくださってる方も
ありがとうございます。
遅ればせながら
先々週放送したお久しぶりに登場の
涼子様と玉ちゃん
について書こうと思います。
ずーっと気になってたのよ。
航一さんが新潟で紹介できるのは
ハヤシライスが美味しい店なら、と
言っていましたが、誘ってくれてるのか
そうでないのか、またちょっと照れるのか
何なのか濁して去ってしまった彼。
新潟本庁での毎週水曜日の刑事裁判の
公判を担当することになった寅ちゃんは、
お昼ご飯に連れて行ってもらえることを期待して
お弁当を持ってこなかったくらい
楽しみにしていた。
航一さんが連れて行ってくれたのは
『Tea room Light house』
灯台、という名の店は
上野でよねさんが働いていたカフェー
『灯台』を寅ちゃんに思い起こさせた。
先に入った航一さんが話している
店の女性、涼子様と目が合って、
互いに気づく。
寅ちゃんは涼子様にも
手紙を度々送っていたらしく、
それに返事ができなかったことを詫びる涼子様。
そして、厨房に目を移すと
車椅子に乗った玉ちゃん。
いや、でも、こんな上品な美人と
車椅子に乗ってはいるものの
かわいくて健気な女子がやってる店で
しかもハヤシライスが美味しいとなれば
行きたくなっちゃうわ。
しかし、一体何がどうなって、
華族だった涼子様とお付きの玉ちゃんが
新潟の喫茶店で働いているのか
皆目見当が付かなかった。
もちろん、涼子様の桜川家は
憲法14条第2項
華族その他の貴族の制度は、これを認めない。
に基づいて特権は剥奪されたはず。
とはいえ、路頭に迷うようなことは
なかったのでは?と思っていました。
しかし、東京大空襲で
支えていた方々も亡くなったり、
玉ちゃんに至っては腰の怪我が元で
脚が動かなくなってしまったと。
この喫茶店はとても繁盛しており、
空いている時間帯には玉ちゃんが講師となって、
東京の大学を目指す学生達が
英語を習いに来ているし、
一見、問題はなさそうに見えるけど、
寅ちゃんには、玉ちゃんが時折見せる
憂い顔が気になって仕方なかった。
玉ちゃんと2人きりになった時に、
遂に寅ちゃんは玉ちゃんに問いただす。
すると、玉ちゃんは
涼子様の負担になっていることが
心苦しくて仕方なく、
障害者の自立を支援する
公的な施設に入りたいから
寅ちゃんに協力してもらえないかと
頼むんだよね。
度々、脚の痛みで営業中に席を外して
涼子様に脚を摩ってもらう
描写が挟まれたりして、
綺麗事では済まない2人の状況は伺える。
しかも、この店は涼子様が
桜川家の別荘を売って借金を返済し、
余ったお金で購入していたうえ、
旦那様とも離婚していた。
玉ちゃんは詳細を知らされないまま、
いつの間にか状況を整理していた涼子様に
請われる形でこの店で働き、
2人で生活を営んでいたので、
脚の不自由な自分の面倒を見ることが
離婚の原因になったのではないかと
気に病んでいたのだ。
せっかく色々とうるさい母親も亡くなり、
家を守る必要もなくなったお嬢様は
なりたいものに自由になれるはずなのに、
自分の面倒を見なくてはならなくて
縛り付けているようなのが申し訳ないと。
玉ちゃんに相談された寅ちゃんは考える内に、
優未ちゃんの、
無理に友達は作らないという
ちょっとした騒動や、
稲さんというお手伝いさんの件もあって、
2人にある提案をしに行く。
さてその前に、稲さんについて。
稲さんというのは、
義理の姉で親友でもある花江ちゃんの実家で
ずっと働いていたお手伝いさん。
花江ちゃんが猪爪家に嫁いでから、
実家のある新潟に戻るときに
挨拶に来たこともあり、寅ちゃんのことも
昔から知っている間柄で、
優しくてよく気のつく働き者のおばあさん。
寅ちゃんが新潟に優未ちゃんと2人で赴任し、
家の事など到底手が回っていないうえに
良い子ぶっていたことが判明した優未ちゃんと
そんなにうまく行っているとは言えない
この親子のために、
花江ちゃんが稲さんに頼んで半ば無理やり
佐田家の手伝いをしてもらうことにしたのです。
あっという間に稲さんに懐いてしまった
優未ちゃんに、
親子の絆をなんとか取り戻したい寅ちゃんは
渋々、稲さんのお手伝いを週に一回、
それと忙しくてどうしようもない時だけ
ありがたく来てもらうことにした。
実は稲さんって、ルフィなんですよ。
あの、田中真弓さん。
猪爪家に挨拶に来てた時には、
きっとこれは顔見せで
また出てくる人なんだろうな、
位の認識しかなかったんだけど、
再登場してからよーく声を聴くと
ルフィだ!クリリンだ!パズーだ!
となりました。
では、ようやっと
涼子様と玉ちゃんの話に戻ります。
寅ちゃんは日曜日の開店前?に押しかけて
玉ちゃんには、施設の空きが近辺にはないこと、
神奈川県になら空きがあるけど、
それを踏まえてどうしたいか
涼子様と話をすることを勧めます。
涼子様にはまったく寝耳に水で、
驚きながら話を聞くのだけど、
玉ちゃんが辛い胸の内を吐露すると
涼子様も打ち明け始める。
本当は戦争が始まってからすぐに
故郷に帰したほうがいいと思っていたこと、
決心がつかなかったせいで
空襲に遭わせて怪我をさせてしまって
申し訳ないと思いつつも帰せなかったこと、
旦那様はとても優しい人だったけど
本当の意味では夫婦になれなかったし、
もう桜川家から解放してあげたかったこと、
玉ちゃんと2人で生きていくのが
幸せだし、楽しいと思っていること、
離れるのは考えられないこと、
逆に日傘の差掛けから弁当箱を開けることまで
なんでもさせてきてしまったことを
申し訳ないと思っていたこと。
母親(毒親だったけど、この人もかわいそう)
からも、家柄からも自由になれたし、
自由に人生を選んでいる今が
とても幸せなのだと。
それらを聞いた上で、玉ちゃんが出した答えは
「あなたの親友になりたい」だった。
涼子様も「あなたはもう親友よ」と
答えるのだけど、
ここを英語でやり取りするのが素敵だった。
玉ちゃんは、涼子様が大学で学ぶのに
常に付いていたので、
女子法学部の仲間は「5人、いえ6人」と
梅子さんに言わしめるほどみんなと一緒にいて。
涼子様から英語を学んでいたので、
学生たちに分かりやすく教えられるほど
上達していた。
そうして、2人はこれまで通り一緒に生活し、
変わったことといえば
玉ちゃんの、涼子様の呼び方が
『お嬢様』から『涼子ちゃん』になったのだ。
それから、もう一つ変わったのは、
稲さんがお店を週に2回
手伝うようになったこと。
涼子様と玉ちゃんが、
一緒に生きていくことを選んだことで
やっぱり、脚に障害がある玉ちゃんの面倒を
1人で見ながら店を続けるのは無理がありそうで
寅ちゃんが稲さんに手伝いを頼んだのだった。
稲さんは、佐田親子の世話をすることを
楽しみにしていて、手伝わせて欲しいのに
迷惑だったのか、と問うのだけど、
寅ちゃんは、
私達はいずれここ去る身なのだから
稲さんにもここでの繋がりが必要だと、
それを稲さんにも用意してあげたかったのだと
丸く収まるように促したというのが、
本当によくできた脚本だなと感じました。
ちょっと寅ちゃん、凄すぎん?
優未ちゃんはマイペースで、
友達というものを特に必要とせず
学校で活動する必要がある時には
何とでもなるという。
友達に常に囲まれていた寅ちゃんとは違うから
母としてとても気にはなるけど、
友達がいなくても、別に平気だよーと
本当に、なんでもなく話す優未ちゃんが
頼もしく見えました。
あと、玉ちゃんの英語塾に来ている、
森口さんという地元名主の娘さんが、
人当たりよく、優秀で清楚な美人なんだけど
色々裏で男を操っているっぽく、
すっごい問題を抱えてそうなのが
めちゃくちゃ不穏で、
それは週を跨いでもまだ続いているのが不気味。
しかもその男たちが
刑事事件に関わってるからね。
法学部を目指してるってのに、
なんて女だ。
親父さんの方も
寅ちゃんの部下と色々あった人だったし。
杉田弁護士たちもそうなんだけど、
田舎特有の、お節介と仲間意識、
穏便に済ませようとする変な空気感が
民事にも刑事にも関わってくるのがまた厄介で、
こういうところをなんとかしてほしい
という桂馬さんの考えもあって
寅ちゃんが新潟に赴任させられたんでしょうね。
でも、この新潟赴任が新たなる
ロマンスに繋がりそうなので、
明日からも楽しみです。