母との秋
先日、母を連れて紅葉狩りに出かけてきました。
山が…山が燃えてる…
あ、それは名作アニメ「ア〇プスの少女〇イジ」の1シーンですな。泣ける場面なんだけど、あのキャラクター、最近では某家庭教師CMのおかげで、すっかりギャグっぽくなってしまいましたね…
山肌も真っ赤に色づき、その色が里の方に降りてくるようになりました。季節の移ろいの速さを感じずにはいられません。
出かけたのは、もう一週間前のことになるんですが、書かなきゃならない優先順位がありまして書けずにいました。
Webライティングの仕事が立て続けに舞い込みまして、それ自体はありがたいことなんですが、無い頭を絞っても大した収入にはならんという…それは仕方ないです。書いたものが“売り物”になるかどうかは受け手次第なので…それでも年の功というか、経験値だけはやたらと豊富なので大概のことは調べなくても大丈夫ってのは助かります。一応、裏取りはしますけどね。フィクションとはいえ、ウソ八百じゃイマドキ無理ですわ。
少し考えれば、「そんなことあるわけないじゃん!」みたいなことも、「あ~そういうこともあるかもね」と思わせられないとダメなんで、そこは、まあ…もっともらしく作っちゃうんですが、最近は現実のほうがウソっぽいというかコントっぽくなってる気がするんで、どうしたもんかなと。
そのあたりは、また別の機会で。
閑話休題
先日、母が友人たちと日帰りのバスツアーで紅葉見物に出かけたんですが、その日に限って生憎の雨模様、行き先は高山の中腹だったんで、もろに雲の中…何も見えなかったらしい…
もうバスん中、たいへんですね。静まり返ってしまって楽しさの欠片もない。天気だから、これはもうどうにもならんのだけど、不満を言いたくなるのはわかる。だから、アタシなんて集団行動嫌いで、雲の様子見ながら行き先変更したり、ルート変えてみるとか、休憩ポイントで調整するとか、自由度の利く「ボッチ旅」が大好きなのですね。
また話が逸れ始めたんで、元に戻そう。
母とは同居してないんで、帰宅直後の様子は想像するしかないんですけど、その後のLINEでのやり取りの端々から、なんとなく不満な感じが漂ってくるんで、幸い(?)定職に就いてないアタシが「紅葉狩りリベンジ」に誘ったのですよ。
もう、ソッコーで二つ返事でしたね(笑)
週間天気予報で晴れが続くのはわかってたんで、クルマで迎えに行って、母が紅葉を見損なったお山に向かいました。
真正面にクッキリと山が見えてて、母はテンション上がりっぱなし、道中で先日の雨の中での不満を漏らします。まあねぇ…誘われて行ったとは言え、バスツアーだからタダじゃないわけで、金払って一日バスに揺られて、景色も見えない雲の中を連れ回されたんじゃ、たまらんわな。
あのぐらいの年代のお年寄りって団体行動好きよね。アタシなんか絶対にヤダ!目的地までの往復なら我慢するけど、あとはフリーにしてほしい。
あ、また話が脱線しそう…
秋田県と山形県の県境にある鳥海山(標高2,236m)へと向かいました。
ここは全国的にも珍しく、二千メートル級の単独峰の裾野が海岸線から立ち上がっている地形なのです。だから近くに海を眺めながら山に登っていくということが可能なのですね。
早朝、まだ朝日が昇る前に、クルマで行ける一番高いところまで行って、海がベタ凪だったら、海面に山影が映り込む「影鳥海」という絶景に出逢えるかもですので、ぜひに。
でも、今年はもう頂上付近は初冠雪が観測されましたんで、ぼちぼちシーズン終了です。
鳥海山に登る前に、恒例の「丸池様」にお参りします。
鳥海山の麓にある湧き水が溜まって出来た池で、その神秘的な色から池そのものが御神体とされているパワースポットです。
サケマスの孵化場の奥に位置していて、手前を流れる牛渡川には澄んだ水でしか繁茂しないという梅花藻を見ることができます。その透明度には、いつ訪れても驚きます。
そろそろ鮭の遡上も始まっているらしく、数匹の魚影が見えました。
川を遡上してくる間に、皮は白くキズだらけになっています。こうやって自分の産まれた川に帰ってきて、子孫を残してその命の終わりを迎える…生命の営みの神秘と儚さに神々しさすら感じますね。
「丸池様」は、相変わらず深いブルーの水を湛えて参拝者を迎えてくれます。日の光の射し込む角度で、また違った表情を見せてくれるので、皆さんそれぞれお気に入りの時間帯があるかもしれません。自分は午後よりも午前中のほうが好きですね。
さて、そこからは「十六羅漢」と呼ばれる、海岸の岩肌に神仏を掘った場所を横に見ながら、鳥海ブルーラインを登っていきます。昔は有料観光道路だったのですが、現在は無料開放されています。ただ、無料になってからは交通量が増えたせいか、路面状況が悪くなったように感じますね。冬の間、凍結と解氷を繰り返すのでアスファルトにもヒビが入りやすいのかもしれません。
登り始めは道路脇に民家もありますが、有料だった頃の料金所跡を過ぎると、大平山荘までは何もありません。杉林が連続する標高の低いところを抜けて中腹に差し掛かると、色とりどりの紅葉した木々が出迎えてくれました。母も大喜び!親孝行してるなぁと感じます。
まだまだ心配のタネが尽きない息子で申し訳ない…せめてこれぐらいはさせてくださいな。
いつもはスルーしてる大平駐車場にクルマを停めて、眼下に広がる景色を眺めます。アタシらが行ったときは、この辺りがちょうど見ごろだったようですね。
もう少し先に進むと葉の落ちた木が増えてきます。秋田県境を越えて鉾立駐車場まで来ると、ほとんど木で枝が見えてました。山の上なので肌寒く、やはり冬の到来を感じます。
土産物などを一通り見て、母は秋田名物「きりたんぽ鍋セット」をお買い上げ。週末に御馳走するから、夫婦二人でおいでと誘うので、ありがたく了解しました。週末の実家通いもルーチンだな。そろそろ放っておけないトシなんで同居も考えるんだけど、それはそれで別の面倒ごとが降りかかってきそうなので、とりあえず思案中。
時間は昼近くになって昼食はどうする?ってことになったので、酒田市内に戻って食べることにしました。母に「何食う?」と訊くと「麺類」と言う。まあ、いつものパターンだな。
あまり母が食べたことないであろう、つけ麺を食べに「つけ麺道 癒庵(ゆあん)」に行ってみた。アタシも久しぶりに来たけど、相変わらず混んでるな…人気なんだろうね。20分待ちぐらいで無事入店。案の定、母の食したことの無い味だったみたい。喜んでくれたみたいで良かった。
今年はあれだな(どれだ?)母の食べたことのないものを食べに行く年だな。5月連休にも山形名物「冷たい肉そば」食べに行ったしね。住んでる地域が違うと、同じ県内でも食文化が違うから、母はこの「冷たい麺類」シリーズを食べたことがなかったらしい。今度は「冷たいラーメン」かな?
ちょいと遅めの昼食になったけど、まずはOKってことで、母を実家まで送っていって紅葉狩りデートは終了。
ぼちぼち冬支度しなきゃな…寒いのはイヤだなぁ