老舗の味と技が光る昭和レトロの名店【レストランリボン】。別府そぞろ歩き。31歩目
さて、今日は何を食べようか。
いつものように、ランチの行き先を考えながら、胃袋と対話する。
今日は、どんな腹の気分だ?
少しお腹の空き具合も大きめだ。
カフェ飯では物足りない。
しっかりとした定食が、今日はしっくりくる。そう思い立ち、家を出発する。
向かった先は、創業65年の老舗「レストラン リボン」。
昭和の香りが漂うレトロな店だ。
昼時はいつも混み合っているが、少し遅めの13時半過ぎなら、きっと落ち着いているはず。
店の前に着くと、期待通りに客足が引いて、店内はゆったりとした雰囲気が流れている。
胃袋も臨戦態勢、どんな料理でも受け止める準備が整っている。
席に着くと、昭和レトロな照明が柔らかく迎えてくれる。メニューを手に取ると、その豊富さに思わず唸る。ベーシックな洋食から、定食、麺類、デザートまで、幅広く揃えられている。
「これを全部制覇するには、いったい何度通わなければならないんだろう」と、心の中で苦笑いを浮かべる。
だが、今日の胃袋は定食を求めている。
気持ちは決まっている。
定食のページをめくると、そこに並ぶのは、どれも美味しそうなラインナップだ。
「とり天定食、生姜焼き定食、とんかつ定食、チキンカツ定食、チキン南蛮セット、魚フライ定食、海老フライ定食、焼肉定食、スーパイコ定食、鶏のチーズ焼き定食、ニラ豚定食、唐揚げ定食、魚南蛮定食、ヒレカツ定食、カキフライ定食……」
一つひとつを眺めながら、悩みに悩む。
しかし、やはり心が向かうのは「とり天定食」だ。鶏肉好きの自分にとって、これは外せない。
決定だ。
ここリボンのとり天は、一味違う。
脂の少ない鶏の胸肉を使い、フライヤーではなく昔ながらのフライパンでじっくりと揚げている。
だから、油っこさがなく、口当たりが軽やか。
昔から変わらないこの製法が、長く愛され続けている理由なのだ。
そして、何よりそのボリュームが嬉しい。
山積みに盛られたとり天を見た瞬間、思わず心が躍る。
目の前のとり天に伸びそうになる手をぐっと止めて、まずはお味噌汁で心を落ち着かせる。
だしの香りがふんわりと鼻をくすぐり、ほっと一息つく。
そして、満を持して、とり天を箸で持ち上げ、口に運ぶ。
ふんわりともっちりとした衣が心地よく、噛むと柔らかい胸肉がジュワっと広がる。
ポン酢にくぐらせてから一口。
酸味が肉の旨味と絡み合い、絶妙なバランスを生み出す。
「これだ、これを食べに来たんだ」と思わず心の中でつぶやく。
次に、ごはんと一緒にとり天を頬張る。
ふわりと広がるとり天の香ばしさ、ごはんの温かさが見事に調和して、口の中が幸せで満たされていく。ごはんもたっぷりあるので、満腹中枢がじわじわと刺激される。
静かな昭和レトロの空間で、ひとりの贅沢な時間を過ごす。
満ち足りた気持ちを抱えながら、最後に一言。
「また来よう。次は、どの定食にしようか…」
◇店舗情報◇
レストラン リボン
◽️住所
大分県別府市上野口町30-16
◽️営業時間
平日 11:00-15:30/17:00-23:00(LO 22:00)
土日 11:00-23:00(LO 22:00)
◽️定休日
不定休
◽️駐車場
20台
◽️Instagram
@restaurant_ribbon
【MAP】
【店舗外観】
【メニュー】
【オマケ】
別日に食べたお料理
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。良かったらついでにスキの一つも押してやってください。
それではまた次のそぞろ歩き先でお会いしましょう。