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人間ドックの作法
人間ドック、ただ受けてるだけじゃもったいない!
「人間ドックの結果、いつも同じだな…」
「検査項目が多すぎて、何がなんだか…」
そんな悩み、ありませんか?
本書は、ただ健康診断を受けるだけでなく、その結果を活かして、より健康的な生活を送るためのヒントが満載。
現役医師YouTuberの森勇磨先生が、わかりやすく解説!
人間ドックを「ただの義務」から「健康への第一歩」に変えませんか?
要約
![](https://assets.st-note.com/img/1725670771-cGLwaq2HgXhjn37udilzCNZM.jpg?width=1200)
・人間ドックはオーダーメイド
そもそも人間ドックは、何歳から受けるべき?
いつから受けるべき、という明確な決まりはないのですが、生活の変化や、加齢による生活習慣病の増加が見込まれる「35~40歳」の間くらいから始めるのが良いでしょう。
人間ドックを受ける頻度は?
基本的には「1年に1回で十分」でしょう。
かかりつけ医と人間ドックは一緒の医師、あるいは一緒の医療機関がいい?
「どちらでも良い」と思います。
「人間ドックは何かの医師が詳しいのか」という疑問を持たれるかもしれませんが、人間ドックに関しては予防医療の領域になるので、特に人間ドックに詳しい科、といものは存在しません。
・「がん診療」のいろは
がん検診は、一部を除いて基本的に「がんを早期発見するための」検査です。
そのためがん検診は非常に重要です。
一つ質問をします。
あなたは20代の、特に家族に病気の人もいない女性が、がん検診を受ける必要があると思うでしょうか?
おそらくこの問いには、多くの方が首を横に振ると思います。
しかし、「いや、がんではないという可能性は0ではないのだから受けたい人は受ければいいのでは?」
こう思われる方もいるでしょう。
しかし、答えは否
その背景では「偽陽性」という概念を知る必要があります。
偽陽性とは、まさに「偽」の陽性、つまり「本当は陰性=がんがないのに、間違って検査の結果が陽性に出てしまう」ことです。
そして、いったん検査で陽性に出てしまうと、どうしても精密検査を検討しなければいけなくなります。
精密検査では組織を採取するなど侵襲性の高い検査もあり、そのせいで合併症を引き起こすというデメリットがここで存在してしまうわけです。
こういった背景から、がん検診に関しては大規模なデータを研究して、慎重に年齢に合わせた推奨すべき項目が設定されています。
・バリウム検査と胃カメラ検査
胃がんの検診には2種類あります。
それは「バリウム(胃レントゲン)」検査と「胃カメラ(内視鏡)」検査。
そこでよく話題に上がりやすいのが、「一体どちらを受けるべきなのか?」ということ。
どちらも有効性が示されている(『最高のがん治療』でもどちらも推奨グレードがBとなっているのでどちらも大差はない)以上、どちらも受けるという選択でも良いのですが、どちらもある程度苦痛を伴うことが多い検査です。
その上でどちらの方が良いのか…と考えますと、正解はないのですが「胃カメラ」のほうに軍配が上がりそうです。
胃カメラの利点としては、カメラが必ず通過するので、食道やのどの部分の異常があった時も発見できること。
これはバリウムでは無理です。
そして異常を直接目で見て確認できること。
胃の内側の出っ張りやふくらみがあれば、そこからそこから組織をとってきて悪性か良性かを調べる検査に回すこともできます。
また、バリウム検査で異常があった際も、結局次に胃カメラをやらなければならないというのもネガティブな要素でしょうか。
一方、バリウム検査の利点としては、「胃を俯瞰して観察できる」ということが挙げられます。
「スキルス胃がん」と呼ばれる、胃の壁全体に染み込んでいくように発生するタイプのがんだと、なかなか胃カメラで内側から見ただけではわからないことがあり、この場合はバリウム検査が活躍することもあります。
ですので一般的には胃カメラを選択される人が多いですし、利点も十分なのですが、バリウムが完全に劣る検査というわけではないことは覚えておいてください。
胃カメラであれば2~3年に1回、バリウムであれば1~3年に1回の検査が推奨されます。
50歳以上の方は定期的に受けるようにしましょう。
人間ドックを受けるという本質的な意味で考えると、
①大病を早期発見し、早期治療につなげる
②自身の健康状態を把握し、数値の改善につなげ、大病を予防する
この2つにまとめられるかと思います。
①も②も同じように重要なことですが、より自分の人生のリスクヘッジをする、病気にならない体作りをするためには②が非常に重要です。
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