「お前って可愛いくはないよな」に勝手に背中を押され化粧を始めた。
この間同級生に言われた言葉
「お前って可愛くはないよな。まあその変人ぷりで橋本環奈みたいな可愛さあったらゴールドシップかと思うわ」
「お前みたいな顔じゃ周りにいる女全員可愛く見えるよな。ハハハ失礼?うるせえな」
ゴールドシップはウマ娘でのキャラでチート級のポテンシャルを持ちながら普段は煽りと手抜きで気分にムラがあり、大好きな飼育員さんがいる程度の認識。
どういう意味でその言葉を放ったのか全く理解できず聞き返すと
「キャラ作ってるのかと思うってこと」
ますます意味がわからないがあれだろうか。
売れない芸能人がなにか糸口を掴むために何も知らないキャラを演じてみたり逆ギレばかりしてみたり辛辣なコメントばかりするようにしてみたり、とのあれだろうか。
残念ながら作ってはないのだ。あ、もっと残念な人になってしまったか。
なんだか言われっぱなしだなあとも思うがそこで言い返すのも、自分と比べるために引き合いに出された女性に対しても失礼だし余計に惨めだ。
それに彼が言う「かわいい」のレベルが本当に理想が高い。
彼の言う可愛くないは「私の好みではありません」でしかない。
傷ついてもいい。しかし私が傷つく必要はない。
モヤモヤは残る。ならどうするか。
長年、気持ちだけはあった"毎日メイク"。
決して可愛くないと言ったあいつを見返すためではない。
自分磨きと聞いてウゲェ……と遠ざかっていた日々。
化粧しないは社会人としてマナー違反、私をお見せするのだから化粧は必須。
どれもこれもうざったくてしょうがない言葉たちだった。
化粧しないことを悪とするみたいで。
化粧しない自分を肯定するより、新しい風潮を自分の中に入れてみることも良いのではないか。
何度も開国と鎖国を繰り返していたが、今回は紫外線防止の為、花粉を素肌につけないためと言い聞かせて化粧を始めた。
舞妓さんの目尻と唇の朱いお化粧がすごく綺麗だと思うのだが、それはまた会う人が少ない日にやってみようと思う。
いつまで続くかわからないが、とりあえず今はやってみようと思う。
化粧してできた顔で適当な服を着てたのを「この顔に合わせるなら」と服を着替え直したのも含めて、良い傾向ではないだろうか。