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貯金を増やしてみた。

貯金額が増えても、心理的なストレスが変わらないことがあるという話がある。(一体誰の話?)
しかし、実際にもっているお金の額が増えれば、金銭不足による心配やストレスは減ると思っていた。いや、そりゃそうだろう。「明日ご飯を食べるお金がない。」「買いたいときに買いたいものが買えない。」という状況がないんだもの。お金が増えれば、お金の心配は減る。その通りだ。
じゃあ、貯金を増やしてみようと思って始まった社会人ライフを紹介しよう。

23歳、新卒、社会人一年目。
私は公務員として、社会の歯車となった。
歯車感はさほどなく、やりたい仕事に就いて日々楽しく仕事をした。激務だったこともあり、実家暮らしだったこともあり、お金は全然使わない。
給与明細や預金残高をこまめに見るほどまめな性格ではないので、たまにATMを使って残高を見ると、目が大きくなった。
ひと月20万くらい入って、半分も使わないんだもの、そりゃめっちゃお金貯まる。すげ~社会人と思っていた。
12月なんて、もっとびっくり。
15日にいつものお給料をもらって、年末にボーナスがドーンともらえる。そんでまた15日くらい経つと次の給料…。
「お金もらってばっかりじゃん。」これが、社会人一年目の感想。

26歳、仕事初めて3年目。
その頃になると、500万貯めようかながなんとなくの目標になった。
何が欲しい、何に使いたいと明確に決まっていたわけではないけれど、500万あったら不自由しないかな、がまんせず好きなもの買えるかなと妄想していた。
もちろん、その時からもほしいものがあったら買うし、旅行にお金も使っていた。けれど、元来のケチ精神とミニマリスト的思考が合わさって、浪費するようなことはなく、預金残高が日々増えるのを楽しみにしていた。

そして迎えた、社会人5年目。
基本給も少し増え、ひと月25万くらいもらえるようになった。ボーナスも満額だと50万くらい。一人暮らしを始めた年でもあったので、首都圏の家賃の高さにビビり倒して、ハザードマップが真っ赤なところに住むことにした。それでも家賃は7万円。高~。
支出は増えたけど、堅実な生活は変わらず。家計のやりくりをしつつ貯金を続けていた。そう!500万を目指していたからね。

そんなあるとき、気付いてしまった。
「もう少しで、預金700万だ!」と興奮している自分がいるってことに、気付いてしまったのだ。
おかしい。500万貯めたら、自由にお金を使おう、好きなものを我慢せずたくさん買おうと思っていたのに、私は700万の貯金を目指していたのである。余裕に500万は越えているし、なんなら600万はどこにいったんだという感じですらある。

そして、思い至った。人は、そういう生き物なんだってこと。階段の一段を登ったらまた次の一段に脚をかけるように、一つの目標を達成したら、また次を目指してしまう。
お金なんて、何か必要な物や自分を満たす物を手に入れるための手段でしかないのに、もっともっとと求めてしまう。そこまでしてほしいものなんてたいしてないのに、より多くのお金をもっていることを目指してしまう。
そんなかわいそうなこと、あっていいのだろうか。

貯金を増やしてみたら・・・

心理的ストレスはたいして変わらなかった!
お金が増えても、お金の心配は減らない!

でした~。(大発見!)



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