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大人の子ども集団



朝から利用者さんの表情が暗く、ふさいでいる様子

先日ある利用者さんに意地悪された事が、引っかかっている様子



「お部屋に戻りますか?」とスタッフに尋ねられたが

首を横に振ってデイルームに出てきた



今日は、彼女の家族との面談の日

なかなか直接会えなかった家族と、本人も久しぶりの対面になる

表情がさえないのが気がかりだった



約束の時間になり、甥御さんが訪ねて見えた

「どないや、変わりないか?」と聞かれ、顔を見た瞬間

ぱああっ、とはじけるような笑顔になった



会いたい人の顔が一番の元気のもと

帰り際に、泣いてしまうのではないかと心配したが

ちゃんと笑顔で見送れた

家族の力って、本当にすごい



面談で聞いた彼女の人生は、予想に反して切ないものだったが

周りの人に守られ、愛された生活だった



愛された生活を続けてきた人は

認知症になっても、年老いても、すぐにわかる

善良で、素直で

人に対して無防備なほど、優しい



逆に、人に対して、八つ当たりや意地悪をする人もいる

そんな人が相手を傷つけるような態度や言動を取ることもあって

職員は目を皿のように見守り、監視する



普段は誰にでも優しい職員も

意地悪を目撃すると、目を三角にして叱っている

叱られた方は、謝りもせず肩をすくめて舌を出している

こちらも大したものではある



繊細で、意地悪されてすぐに涙ぐんでしまう利用者さんに

傍若無人に人に意地悪をする利用者さん



ここは小学生女子の溜まり場か?と思う時もあるけれど

どちらも大切な利用者さんなので

涙ぐむ方には優しく抱きしめるし

意地悪する人には全力で叱りつける



それぞれが、充分に成熟した大人以上の高齢者ではあるが

ときに、ギャングエイジか思春期かとも思える時がある


大人も、子どもも、

大切なことは何も変わらないと思うから

ぶれない軸を持って

しっかり関わっていこう


















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