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保育士であるケアマネが思うこと①




昨日、保育で子供が怪我をしたため、今日はその後処理が必要だった

保育の管理者(園長)と一緒に保護者対応をした帰りに、

保育士たちのことについて相談された


設定保育を嫌がる、とのことである


昨年から保育部門にも関わり出して様子を見ていたが

希望があって、設定保育のための環境整備を終えたところである

確か、設定保育に集中できるよう部屋を別にしてほしいとの要望で

フロアを増やした覚えがある


詳しく聞くと、実際に設定保育をきちんとできる保育士は2名で

他の保育士はピアノが下手だとか、まとめるのが苦手ということで

ほとんどしていないと聞く


では、何をしているのか?というと

なんちゃって自由保育なのである


保育には大きく分けて、自由保育と設定保育がある

それぞれのメリット、デメリットもあるので、実際の現場では

これらを組み合わせている園が多い


もちろん自由保育を徹底的にやっているところもあるが

実際には、自由保育の方が設定保育よりも何倍も準備が必要で

指導力も企画力も必要になるので、高い技術が必要になる


そんな力は、うちには到底ないので、なんちゃって、なのである


そもそも設定保育すらできない状態で、自由保育ができるはずがなく

単なる放任か、専門職以外の人が行うお守りレベルではなかろうか



小規模多機能のスタッフには、常々

「介護のプロは介護をして」と言っている


保育も同様で

「保育のプロなら、保育をしろ」なのである

保育のプロが設定保育ができなくてどうするの

おもちゃの消毒も、壁面構成も大事なことかもしれないけれど

もっと大切なのは

「子どもに直接関わる保育がどれだけできるか」

もっと限定的に言えば

「子どもの発達段階に即した遊びや学びの体験場面の設定」が

プロが行うべき仕事なのではないのだろうか


毎年、年間目標を尋ねるのは

モチベーションを維持しつつ、子どもの育ちに関わるという

大切な仕事に誇りを持ちながら働いてほしいからである


実際は、大変な仕事の割に、お給料は安く厳しい職場でもある


これは介護やケアマネの仕事も然りである


保育と介護、どちらもに共通するのが

「スタッフの質が全て」ということである


ケアマネの質が、利用者さんのQOLを左右する

保育士の質が、子どもの発達段階に、ひいては未来に影響を与える


だからこそ、プロとしての自覚と努力は必須であり

自らを知り足らずがあれば、補いつなぐという配慮が必要なのである



「私は○○が苦手だから、できません」は、基本的にアウトである

ケアマネでいうなら、

ターミナル状態の利用者さんを前に「私、医療のこと、ちょっと

わからないんで、調整しませーん」というのと同じなのである


園長には

「それはダメでしょう」と回答して、苦手で逃げる職員については

もう一度面談できちんと話すように依頼した


逃げる職員は、自分の仕事の意味と役割を理解できているのだろうか



もし、わかっているというのであれば

改めて、二人っきりで話をしてみたいと頼んでみよう


古い元保育士のケアマネをどんなふうに納得させてくれるのか

じっくり、ゆっくり、話を聞いてみたい


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