期待値コントロール
利用者家族からの苦情がメールで届き
家族面談に同席することになった
担当者は、「これだけやっているのに」と不満な様子で
できれば担当から外れたい様子
持てないのなら、外すしかないね、と伝えつつ
面談で家族と話す
そこで見えてきたものは
コミュニケーション不足
説明と同意の欠如
それによる
期待値コントロールが出来ていなかったという結果だった
事前に担当から聞いていた家族像から
未成熟なクレイマーの印象だったが
面談結果は、担当の配慮不足が要因として大きいと判断した
家族には、今後していただくことを伝えた上で
必要であれば担当者(事業所ごと)の変更も
お手伝いすることを説明して了解を得た
一人で両親を介護する独身の家族は
判断に迷い、助言者を求めていただろう
それゆえに、ケアマネに対する依存も生まれ
してもらえるはず、と思い込んだのは自然の流れだと思う
ケアマネジャーは何をする存在なのかを説明し
相手が理解していることを確認する必要があった
そして、それは最初から、
あるいは
担当が変わった時点で、説明と同意を押さえておくべきだった
つまりは、担当者のミスである
ケアマネジャーは、伴走者であり情報提供者であり、
本人と家族の自己選択をサポートする存在であること
その選択に対して客観的に判断した結果を説明し
同意を得ておかなければいけないこと
役割を理解してもらい
相手に伝わるように伝えておくこと
出来ること、できないこと明確にしておき
本人と家族の期待値をコントロールしておくこと
これら全てができていれば
今回の苦情には至らなかったと思う
苦情として伝えていただけたことに感謝しつつ
真摯に受け止め
今後の調整に活かしてもらうことになった
苦情を伝えるのにも勇気がいる
苦情を言われた側は耳が痛いので受け取り難い
けれど、伝えてもらえたことで
今の課題が見え、今後のより良い支援に生かすことができる
前に進めるのである
家族にもきちんと決めることをお願いし
決められない時にも
一人で抱え込まないように伝えた
ケアマネジャーは何をする人なのか
正しく伝え、自立を促していかなければならない
家族教育や本人教育はとても重要である
勝手に期待して、勝手に失望したのではない
説明さえしておけば、相手の期待値を下げておくことはできた
だから、ケアマネジャーの責任だと言える
そしてこの期待値コントロールは
家族だけでなく、ケアマネジャー自身もしておくべきだった
家族ならしてくれるであろうとか
わかっていると思っていた、は言い訳にしかならない
全て幻想だと知らなければならない
苦情を受けて辛かった担当ケアマネ
でもまた一つ、学べたのだから
よかった、よかったと思うようにしよう
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