茫然自失の状況の中でも、私は明日の仕事の心配をし
愛鳥たちのご飯が無事にもらえているのか考えていた、が
我が家では、大騒動となっていた
初めに夫へ警察から連絡が入るが
近場にトレッキング旅行に出掛けていた夫は連絡がつかず
先に、自宅にいた娘に連絡が入った
娘は最悪の状況を想像したそうだ
それでも、仕事で警察とのやりとりは慣れているので
状況を聞き、待つことにしたらしい
問題は、その後
取り調べ中の私のところに、若い警官が来て、怒り心頭の様子で言う
「心配したらあかんと思って電話をかけたのに、ご主人はずいぶん失礼な人ですね!
お前ら警察はアホばっかりや、ちょっとは勉強せえと言われましたわ!」
また、やったか
夫は現役で仕事をしていた時から、同じ公務員であったにもかかわらず
警察官が大嫌いである
娘が警察官を彼氏として連れてきたら、全力で阻止すると言い切るくらいである
プンプン怒る警察官に、被疑者である私が
「すみません‥‥」と謝ることになった
待つと決めた娘は、元警官の知り合いに相談したり、彼氏に話したりして
なんとか自分を落ち着かせようとし
頭に血が昇っている夫は、旅行先から帰宅し
そのまま警察に怒鳴り込んだ
後から夫に聞いた話だが
事故現場を聞いて、地元育ちの夫はすぐに場所が分かった
横からの侵入は一旦停止がある
うちの奥さんが走る道は片側一車線の優先道路
絶対に一旦停止せずに突っ込まれたに違いないと確信した、という
そして
うちの奥さんの普段の運転から考えて、悪質な運転は絶対しない、
救護しなかったり、ひき逃げなら逮捕はわかるが
地元に住んでいて逃走の恐れもない状況の中で
逮捕とはどういうことや!と
猛抗議したらしい
60過ぎとはいえ、身長180を超える大男が警察で騒ぎ
きっと、さぞかし迷惑をかけたのだろうと想像する
そして19時間後に釈放された際、
担当者から車とバイクを前に説明を受けたとき
「昨日の夜にお父さんが来て、車も見てもらって説明しました」と聞いた
被疑者である私ではなく、家族である夫の方が
より詳細に説明を受けているとな
これもまた、不思議な状況なのではあるが
19時間後の迎えは、冷静な娘がやってきた
「ごめんなさい、迷惑かけて」と謝る私に
「しょうがない」とひと言
「とにかく無事で、よかった」と言われ、
男前に育った娘に、(子育てだけは、成功した!)と感動したのである
それでも、一連の現実に衝撃を受けている私は
かなり動揺していたらしく
娘からは
「お母さんが帰ってきたら、うちの病院(精神科)へ直行やなと思ってた〜。
お巡りさんから、お母さん動揺してて、話が聞けない状況ですって言われたよ」
と聞いた
なんだって?
そんなことになっていたの?
不思議はますます募るのである