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初心者が『鳥獣戯画のすべて』特別展に行ってきた。

東京国立博物館の特別展 ”国宝 鳥獣戯画のすべて” のレポートみたいな独り言です。

なんとなく鳥獣戯画のイラストが好きな初心者が、初めて本物の鳥獣戯画を博物館で見て、これはほぼ漫画やないかーい!と大変楽しませていただきました。

5月21日、突風に煽られながら初めて東京国立博物館に行きました。
目当ては『国宝 鳥獣戯画のすべて』特別展です。

2021年4月13日~5月30日までの開催を予定していましたが、
コロナ拡大防止のために4月25日~再開未定臨時休館しています。

とても残念です。そして悔しいです。本当に素晴らしい展示でした。
一日も早いコロナ収束と展示再会(開館)する日を心待ちにしています。

運よく行くことができた私は、情報を残さなければ…!という使命感があふれてきたのでこちらで発散します。

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『鳥獣戯画のすべて』特別展を東京国立博物館で行うのは2回目です。
1回目は2020年に行われ、連日長蛇の列で大人気でした。

私は今回が初めてです。
というのも、私は時間が見えないなか並んで待つのが大の苦手です。
前回は夏真っ盛り期間に開催されていたこともあり、諦めました。

そんな、私みたいな人にも親切な仕様……
”日時指定”の事前予約チケット購入に今回から変わりました!
これで時間を区切り、人数を制限・管理することでコロナ対策していたみたいです。

当日は待ちきれず予約した時間(17:00~19:00)の20分前に、平成館に着いてしまった私。

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ちらほらと待つ人が私以外にも数人。
15分前には整列し、案内を待っていました。

基本的にはおじ様やおば様が多い中、同年代ぐらいの若い女性から子どもまで、古典の展示にしては年齢層が幅広く、さすが鳥獣戯画~!

西日が平成館を差し照らすなか、颯爽と安住アナと桝アナを足して2で割ったようなイケメンが前に立ちます。お名前等最初に自己紹介されたのですが、声までイケメンだ~と思っていたら聞き逃しました。(ちゃんと聞いとけばよかった)

喋り方もアナウンサーの様にはっきりと、ユーモアたっぷりに展示内の注意事項や事前情報などをアナウンスされました。要約すると次の内容です。

・西日がまぶしい中、待ってくれてありがとう
・前回の展示会のことちょろっとと、そこから今回の展示について
・動く歩道は衝撃で止まることがあるから走ったり足踏みしたりしないでね
・盛況でグッズが補充されにくいから、買うものが決まっている人は先に買うことをお勧めするよ
・ネットで先にグッズとか見て、待ってて
・喋ったけどあんま時間かけれなかった、ごめんね、もちょっと待っててね

ライブか?ライブなのか?
正直、博物館を舐めていたかもしれない。東京随一の大博物館すごい!
と思いながら慌ててスマホを開き、グッズを確認していました。

グッズ豊富よ。そんで可愛いよ。

私が購入したお気に入りグッズはこちらのグラスです。
お値段も900円ぐらいと可愛かったです。

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・・・・・・前談が長くなりました。そんなこんなで17:00。
混雑を避けて、数人ずつ受付に入っていきます。

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東京国立博物館って、明るくて天井高くてとても美しいですね。
もうこれだけで来てよかったよ。。。(はやいはやい)

エレベーターを昇った先に、グッズ売り場が広がっていました。
右手に展示順最初の部屋があり、お兄さんの忠告通り先にグッズ買うか…?と悩んだものの展示を見たうえで買いたかったので先に展示室に入りました。

※展示は写真や動画撮影禁止

ほんま見てほしい。

まず、プロジェクターで映された鳥獣たちのアニメーションがお出迎えしてくれます。むっちゃかわええ。正直、ここは動画撮りたかった……!

甲巻(※)から順番に見ていきます。

※「~巻」は漫画の「~編」みたいなもので、甲巻は動物が主要登場人物(動物)。よくイラストで見るウサギやカエル、サルはだいたい甲巻だと思う。鳥獣戯画は「甲(コウ)、乙(オツ)、丙(ヘイ)、丁(チョウ)」の4つの巻があり、主にそれぞれの巻ごとに区切って展示されている。

甲巻の本物を見るために、動く歩道に乗りました。
池袋サンシャインシティの動く歩道よりもずっとゆっくり動きます。

前の人と距離を気にしてちまちま歩かなくても、平等に間隔をキープして絵に集中できるので、とても良い取り組みでした。動く歩道万歳!


・・・・・・今回鳥獣戯画をほぼすべて見て
絵を見るのって、想像力とか読解力が必要だなって改めて思いました。

読み取った内容を頭の中で整理したり、感情として留めておくのが苦手だなって思う人。勉強じゃないから自由に感じればいいって言われて更に難しく思う人。私みたいに特に鳥獣戯画の勉強してないけどなんとなく好きな人。

大丈夫です。
博物館の説明パネル、めっちゃ分かりやすくて面白かったです!!!!

これは今回の展示の趣旨からは外れた話かもしれませんが、少しでもハードルが下がって興味持ってもらえたらと思い、太字にしました。

私が博物館や美術館などの展示に行く理由は、学芸員さんを始めとする職員さんのプロの解説を読むためだったりします。
見解自体は確立されたものなのでしょうが、文章からユーモア溢れる遊んだ表現や作品への愛を見つけると楽しくなっちゃいます。

今回の展示は鳥獣戯画の一場面ごとを抜き出し、何をしているところか端的に表現していたので読みやすく、純粋に絵を楽しめました。

説明だけでなく、みどころも所々押さえてくれます。

私が一番面白いと思ったのは、音声や効果線の表現です。

口から煙を吐いたような線が出ているのですが、これは音声を表しているらしいです。(そうパネルに書いてあった気がする)

なるほど、全4巻の本物を見ていくと確かに場面や登場人物(動物)によって線の感じが違う…!

野次を飛ばしてそうな場面はわちゃわちゃした感じの線で、
話しかけてそうな人物(動物)はエモい線の感じがしました。
(この人は声が大きいな(笑)とか思ってた)

運動している場面では、風がなびいている効果線があったりなんかして。

全体を通して見ることで、より鮮明に表情の豊かさも感じられました。

これはもう日本のコミックDNAやん。

・・・・・・『鳥獣戯画のすべて』と銘打っているだけあり
今回の見どころは、ばらばらに所有されている元は1つだった絵巻の本物がほぼすべて揃い、通して見れることです。

それだけでなく、断簡と呼ばれる欠損部分の展示にも力を入れていました。
いわば私たちは名探偵コナンであり、古典のジグソーパズラー。

何百年も前の私たちみたいなファンが模写した鳥獣戯画から、
ばらばらにされた鳥獣戯画の本当の姿に思いを馳せます。

ファンが書いた模写の鳥獣戯画も大変味があって面白いです!


・・・・・最後に、鳥獣戯画の実家『高山寺』の展示があります。
ハードコアに生きた明恵上人の日記や、所有物を見ることができました。

自分がこうして書いたnoteは、サービスやネットが死んだらそこでおしまいですが、尊敬を集めた人が紙に残した日記は1000年近く後でも沢山の人に読まれるんだと思うと、感慨深いですね。

2つ目に書いた詩?は読めるけれど、その隣にある初めて書いた詩は
黒く塗りつぶしてあって読めないというエピソードが人間味溢れていて好きでした。

歴史上の人物でも最初は失敗すると思うと、なんでもやってみる勇気がでてきますね。

上人が大切にしていた、犬の木像がとても可愛いです。
展示の一番最後にあり、出口まで見送ってくれます。

360°見れるようになっており、あまりの可愛らしさに犬の周りを4周ぐらいしました。背中に木目が出ていたので、昔の人も可愛い~♡って撫でていたのかな?とか想像しちゃいましたね。(上人が撫でてたのかも?)

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・・・・・・気付けば閉館時間。あっという間でした。

グッズは何とか確保し並びましたが、レジの回転が早かったので特に問題ありませんでした。

ラウンジで解説動画を流していましたが、全てを観ることができず……!
ほんの少し心残りです。

帰り際にした甲巻のガチャガチャで、カップが硬くて四苦八苦していたら、開けてくれた清掃のおじさま。ありがとうございました。


・・・・・・と、だいぶまとめたつもりが長文になってしまった!
最後まで読んでくださった奇特な方、ありがとうございます。

展示が再開したあかつきには、ぜひ足を運んでみてください。

以上、むにゃ。でした。



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