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美術館は、京都になくても京都のようにして人に魔法をかけてくる。カフェで2000円、ミュージアムショップで5000円使ってもいいと思わせる。概ね女子向けな世界だと思っていたが、今日は一人で2万円分くらい図録や関連グッズを買っている男の人を見かけた。彼の場合は要るから買う的な潔さ。
江戸後期の浮世絵師、落合芳幾と月岡芳年を特集した「芳幾・芳年―国芳門下の2大ライバル」展を観た。浮世絵世界では、人々の表情は一律にぺらっとした記号である。なのにカッコいい。おびただしく描きこまれたディテール。そして、なによりあの容赦ない「血みどろ」よ!江戸パンクだ!