裏面表示だけではわからない!化粧品成分を読むポイント3選
「化粧品を成分で選びたい!」
最近はそんな方も増えているのではないでしょうか。相性のよい化粧品を求めて成分表示とにらめっこ…。私も店頭でよくやります。
化粧品は全成分表示義務があるため、「化粧品に含まれるすべての成分を表示する」ことが必要です。でも実際には成分表には記載されていない成分や、成分名だけではわからないことも。私瀬戸内も、開発室に入って初めて知ることばかりで、化粧品処方の奥深さに感心しました…!
今日は裏面表示だけではわからない!?化粧品成分を見る3つのポイントについて解説します。
1、化粧品のベース「基材」
化粧品のベースを形成するのは基材(基本成分)と言われる成分です。全体の7~9割を占めています。基本成分は①水性成分②油性成分③水性成分と油性成分を混ぜ合わせる界面活性剤、の3つで構成されています。
①水性成分
化粧水などで、ほとんどの場合一番最初に記載されているのがこちら。
水(多くの場合は精製水)が使われることが多いですが、まれに果実水や温泉水を基材に使い、特徴を持たせているものもあります。
ラブコスメでは様々な果実の果実水をベースにしたスキンケアをLCラボシリーズで定期的に発売しています。
②油性成分
水分を保ったり、皮膚を柔らかくしたりする役割で用いられます。植物由来のオイルだと、スクワラン(植物由来)、ミツロウ、オリーブ果実油などがあり、ラブコスメでもよく使用しています。
③界面活性剤
「界面活性剤フリー」という言葉があるため、界面活性剤=悪いイメージを持っている方も多いかもしれません。でも実際は水性成分と油性成分をしっかり混ぜ合わせ、化粧品の安定性を保持するのに欠かせない成分なのです。
天然の界面活性剤も存在し、代表的なものとしてマメ科の植物から採れるサポニンなどがあります。
なお、界面活性剤フリーの商品は、代わりに合成ポリマーなどを使っていたりします。ただ合成ポリマーも皮脂分泌を阻害するなど言われており、商品との相性もあるため、一概にどちらが良い・悪いとも言い難いです。
ちなみに防腐剤パラベンも「パラベンフリー」という言葉があり、良くないイメージを持たれがち。でも実際は「パラベンフリー」と謳うため、パラベンなしで品質を保てるように、沢山の防腐成分を入れていることもあるので、要注意です!
2、1%以下の成分は順不同に記載
化粧品の全成分は配合量が多い順に並んでいる、というのはご存知の方も多いかもしれません。でも配合量1%以下の成分は順不同に記載されているというのはご存知でしたか?
配合量1%以下になる可能性があるのは、基材以外の成分。つまり全体の1~3割を占める美容成分や、安定性を保つための成分、香料などが当てはまります。つまり、成分表示の真ん中の方に目当ての美容成分が記載されていても、実は1%以下しか入っていない可能性があるのです。
「期待していた美容成分が1%以下かも!これは意味ないの!?」
そう思ったあなた、落ち着いて。各成分には推奨配合量というものがあります。例え少ししか入っていないからといって、その成分が全く意味がないというわけではありません。むしろ多く入れることによって刺激になることも…!成分表は商品のコンセプトやパッケージとしっかり照らし合わせて、自分が求めている化粧品かどうかを判断しましょう。
ちなみに、世の中には原液を謳っている美容液もあります。これらも当然化粧品なので、水などの基材に美容成分や防腐剤を配合したものがほとんどです。原液=成分100%とは限らないので、理解した上で使用してくださいね。
3、表示されない、原料のこだわり
まれに「化粧水なんてほぼ水じゃん」と言われることもあります。
…まあ確かに。成分表示は「水」だけだしね。でもその水にもこだわりがあるんです!例えば11/30に発売したフェイスライン化粧水アゴクイミスト。
成分表示はこんな感じ。
水、ダマスクバラ花水、BG、ペンチレングリコール、リンゴ酸、グリチルリチン酸2K、マグワ根皮エキス、ミネラル塩、水酸化K、フェノキシエタノール
…うん、水がたくさん入ってるね。笑
でも実はただの水ではなく、化粧品用に精製されたアルカリ電解水を使用しています。
アルカリ電解水は、汚れによって酸化した肌をアルカリ性にしてくれるので、毛穴を引き締めながら角質層を柔らかくするという特徴があります。
アゴクイミストには他にも、抗炎症が期待されるグリチルリチン酸2Kや、肌の新陳代謝を促すAHA(リンゴ酸)なども配合しています!
他にも12/2発売の新商品、ヒキヨセボディオイル バニラ(ボディ用のラメオイル)にはシア脂やオリーブ油などの植物由来の油性成分を配合。ラメの可愛さだけでなく保湿も目指した処方にしています。
このシア脂ですが、中央アフリカに広く分布するシアのうち、マンギフォリア品種の種子から抽出されたものを使用しました。化粧品向けのシア脂は、シア脂中の不けん化物がどれくらいの量含まれているかが原料の良しあしを判断する一つの目安。マンギフォリア品種のシア脂は特に不けん化物の含有量が多く、化粧品に適していると言われています。
終わりに
いかがでしたか?
私たちメーカーは使用テストなどを度々行い、コンセプトに合った製品になっているか・目指す有用性を感じてもらえるか、などを何度も確認して商品を作っています。
また、化粧品は不思議なもので「配合の妙」と言われる、絶妙なバランスで成り立つプエラリア・ハーバルジェルのような商品もあります。
記事:「プエラリア・ミリフィカ」ってどんな植物??奇跡の配合で美乳・美肌ケアを支える!
化粧品を選ぶときは、成分の配合量だけにとらわれず、何を目指してどんな成分を入れているのか、どんな原料が使われているのか、にも注目していきたいですね!
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