未知の世界にワクワク
人は食べたもので作られ、骨も脳も脂肪もDNAも細胞の中身が運び出され、また運び入れられている…という、福岡真一さんの動的平衡の話が面白かった。
よく、変わらないまま変わり続ける、という言葉を聞くが、これが動的平衡なんだなぁと。
久しぶりに会った友人は、変わっていないように見えても実は変わり続けているという。
養老孟司さんとの対談も面白く、養老孟司が「そこの田んぼは、将来の自分だよ」というのは、その田んぼのお米を食べて自分が作られるという意味で、自分も地球(自然)の一部なんだという。
どちらも同じで影響しあっているんですね。切り離して考えることではなくて。
福岡真一さんが書いた「西田哲学を読む」の中にある、年輪を分析すると当時の自然環境状態がわかるのだけど、環境が年輪を包みこんでいるのではなく、年輪事体も環境を包みこんでいるという「絶対矛盾的自己同一」が面白いなと。
主体と客体の前の状態があるという。すべて外側と自分という見方をしてしまうけど、そうではなく、それ以前の状態、同時にある状態…
銀色夏生さんが、救われたという哲学、真反対のものが同じに見える一点、喜びも悲しみも同じ、悲しみだけが存在できないという考え方と似ているなと思ったのです。
「西田哲学を読む」は、かなり難解とのことで読むのをやめましたが(笑)、こういう面白い考え方をもっと知りたい、聞きたいとワクワクしました。
いくつになっても、知らないことを学んだり気づいたりすることは、面白い。
福岡真一さんの本を読んでみようかな、と思った夜でした。