参考になった「たすかる料理」
今まで読んできた料理研究家達の本とは全く違う料理エッセイで、少し驚いた。
著者の按田優子さんは、代々木上原で餃子店を営んでいるが、そのお店は誰もが気楽に入れるお店とご飯にしたいという、いわば第二の家のような存在に…との思いから、外観もメニューも肩肘を張らないものにしたそう。
特に料理の勉強をしたわけでもないという按田さんが開発した餃子は、どれも「思いつきそうで思いつかないけど、これなら作れそう!食べてみたい!」と思えるものばかり。
海外で食べてきたものをヒントに、お店のメニューも自炊メニューも試行錯誤しながら作っているので、日によって味も変わるというザックリ加減が、家のお母さんご飯のようで心地よい。
特に自炊では、肉の塊を塩で茹でて、少しずつそれを食べたり、茹でたスープを利用して煮物や炊き込みご飯にするなど、とにかくラクに簡単に調理して過ごしていると知り、早速、私も豚肉の塊を塩ゆでしてみた。そして、それをカットし、味噌ダレをつけてレタスで巻いて食べてみた。
煮汁には、ネギやモヤシなどの野菜を入れてスープにしていただいた。なんて、簡単で美味しいのだろう。放置しておくだけで、2品完成してしまう。
忙しい現代、台所にしばられず、自分らしく食べて生きるには?という本の帯の言葉にひかれる人も多いことだろう。
また、按田さんは野菜を干したり、肉や魚を塩漬けにしたりと、冷蔵庫のいらない保存食らしきものをまとめた「冷蔵庫いらずのレシピ」の本がヒットしているので、こちらも、非常食の勉強として読んでみようと思った。
餃子は通販でも買えるが、せっかくなので自分で作ってみようと思う。肩肘を張らずに、作って食べて生きたい。
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