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ヨーロッパ放浪記09

スマホのない25年ほど前、4か月かけてヨーロッパを一人旅で放浪しました。これはその時の記録。


9th day ロンドン

あたりまえのことだが夜行電車というものは寝ているうちに次の目的地につく。貧乏旅行者にとってはなかなかいいものだと実感した。なぜなら宿代がうくから。電車の揺れが気になって眠れない、という方にはおすすめできないが私のようにどこででも眠りにつくことができる人には非常によい。「スコットランドレイル」は快適でした。わたしは奮発して個室を利用したのだが、アメニティグッズもセットされており、重厚な雰囲気の列車のインテリアにちょっと感激。
そんな快適な夜行列車で早朝ロンドンに到着した。ずばり、ロンドンは都会、というのが第一印象だ。本日のお宿は、前日エディンバラから予約を入れたドミトリーに宿泊する。ロンドンで15ポンドは安い宿だと思う。お値段相応な、清潔感のあるドミトリーではなかった。が都会だもの、と自分に言い聞かせる。
ほっと一息ついてお茶したのち、「Natural History Museum(自然史博物館)」へと繰り出す。私は、大の博物館好きなのだ。ここへ行くのをずっと楽しみにしていた。明日合流するであろう彼には申し訳ないが、ここだけはマイペースに一人でじっくり堪能したかったのでロンドンに来て真っ先に行くと決めていた。中は広い。自然史、というものがテーマ。恐竜がいて氷河期があってそして類人猿が・・・といった具合で展示物に引き込まれる。みどころいっぱいで、興奮し集中していたせいか一通りまわった後はぐったりとした。
初めてのロンドン1日目は博物館だけ堪能した。高揚感に包まれながら気分よくドミトリーに戻る。でも、ごちゃごちゃときたない宿でまた気分が下がる。そんな時、このドミトリーで同じように日本から旅している同世代と遭遇した。旅に出て1週間以上たち、初めて日本語の会話で盛り上がる。大げさだけど、私はきっと普通に会話することに飢えていたのだ。夜は近くのパブへ繰り出すことになった。なんでも一人でイギリス南西部を中心に回ってきたらしい。私はひたすら北上して返ってきたのでルートが正反対。ウェールズ地方の魅力を教えてもらった。パブって、ビールは安くておいしいんだけど食事がいまいちだった。でもロンドンの夜は楽しい。

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