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呪いの臭み 毎週ショートショートnote

強烈な異臭だ。
近づくのに酸素ボンベが必要なその山深い謎の里。そこには100%の成功率をうたう呪術者がいた。
その術は願う者の望み通り。だがその結果自分も代償を払わねばならない。

依頼者は男に全て奪われ弄ばれ捨てられた女性だった。その執念は凄まじい。当然に代償を払ってでも復讐をとやってきたのだ。

呪術師は言う。
「で、どうする」
「すべての社会的地位を奪い、男としての機能も奪い、最後は野垂れ死にの運命に」
「代償は高いぞ。よいか?」
「はい」
「承知した」
呪術師は呪う。評判通り一か月ばかりで相手の家は火事、会社は倒産。ひき逃げに遭い下半身不随のうえ妻子に逃げられ路頭に迷っているらしい。

「で、代償は」
「呪いの臭みが其方を襲う」
「でも私には何も?」
「わからんのか?すでに臭うぞ」

「そう言えばお酒の量が最近多くて」
「呪いの臭みを消すのに其方は一生酒を飲み続けるのだ」
「それくらいなら別に」
「酒代は一生じゃ、高いぞ」
「そこが高いんかい!」

完410


呪術廻戦 第二期 King Gnu「SPECIALZ」


たらはかにさんの毎週ショートショートの企画、今週のお題「呪いの臭み」
取り敢えず滑り込み投稿です。たらは親方様いつもありがとうございます。

仕事帰り道にお題確認してて、帰り道に考えて、家に帰ってきてとりあえず入力してUP。皆さんのを全然読んでないのでかぶってたらごめんなさい。
取り敢えず生存報告を兼ねてです。

来週になれば病欠者が帰ってくるのでやっと休みも取れます。あー2週間休んでないぞ。高齢者を働かせすぎやぞ。しんどいぞ。

連載も週明けにはアップします。

それから8月からずっと寝かしている某文学賞への応募原稿も最終段階に。
まあ、今回はすぐに落選はわかるでしょうからその時点でnoteにアップします。
その時は皆さんのご意見を伺えたら少しは腕もあがるかもしれん。
結果を求める方向へシフトしていこうと思うこの頃です。

てなことで来週あたり皆さんのところへ訪問を再開します。思いっきり笑わせて、泣かせて、感動させてくれい!!

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