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ヘルプ商店街② 毎週ショートショートnote

「おい、タカシ!ちょっと待って」
帰り道の商店街。僕の家は一番奥の電気店。

「これ、お母さんと一緒に食ってくれ」
肉屋の大将がコロッケを沢山くれた。
「タカシく~ん、これ、飲んできな」
八百屋のおばさんがジュースをくれた。

「タカぼう、ちょっと待ってて~ね~」
靴屋のおばあちゃんがビニール袋にお菓子を一杯詰めてくれる。

「おお、未来のスターのお帰りか~これ、持って帰れ!」
定食屋のおじさんが玉子焼きをくれる。
おばさんがおじさんの背中を叩いていらぬことを言うなと怒り、僕にむかって「ごめんね~」という。ドラフトに落ちたのはもう去年の話だ。

僕はこの商店街に生まれてこうして毎日声をかけてもらい育った。

布団店のなみちゃんとの恋は上手くいかなかったけど、東京にお嫁に行く時ちゃんと見送った。

今はお客さんが少なくなり、馴染みの顔も毎年少しづつ減っていく。

けれど僕はここが好きだ。

誰かの笑顔の為に助け合える。

ずっとこの商店街ノートが好きなんだ。


410文字


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たらはかにさんの毎週ショートショートの企画、今週のお題「ヘルプ商店街」2作目です。


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