2024/10/16
仕事帰りの電車の中で、目の前の席に座っていた同じ会社であろう3人のサラリーマンが、おそらく仕事についての話をしていた。
「自営でしょ?だからおれらが…」
「自営とか…大きい小さい関係ないじゃん?……」
「景気が…悪くなったら落ちるわけで…」
「大きい会社じゃん?…大きい車乗り回して、とか言って…」
はっきりとは聞こえなかったけど、たぶん銀行で働いていて、取引先の自営業の人の話をしていたのだと思う。
おれらは大きい会社で仕事をさせてもらってお金もたくさんもらってるけど、だからって自営業で小さい会社をやっている人を馬鹿にしちゃいけないよね。自営業の人はその人なりの思いを持ってやっているんだから、事業の大小ではなくて、その人の思いの強さを大事にするべきだよね。
みたいなことを話していたのだと思う。知らんけど。
大きい組織で働くということから早々に撤退した自分にとって、こういう話はあまりピンとこない。チームに所属し、チーム全体で目標を持って一丸となって何かに取り組み、最後の結果が出たらみんなで労う。組織の大小に関わらず、こういうこと自体学生時代から上手く馴染めなかったなとしみじみ思う。1人で黙々と何かに取り組んでいる方が性に合っているんだと思う。
でも、そういう青春じみたことって、会社に入って仕事をしていると定期的に訪れる。「大人の青春」みたいな感じがする。ただそれも自分の肌に合わないなと思う。たぶんぼくは青春みたいなものは一生味わえないのだ。
じゃあ自分はどんな大人になっていくんだろうと想像する。子どもみたいな大人になれるといいな。思春期に入り自分の欲望を抑圧される前の、欲望の赴くままに動く子どものような。
青春時代にいる人間が追い求めるものが自分お外部にある「目標」なのだとしたら、その前の子どもが追い求めるものは「欲求」や「欲望」だ。