2024/9/29〜10/2

9/29


9/30

昨日、独立することに対してどんどん弱気になっていく感じがあって、でも来年で辞めるということは避けられない(自分でそういうふうに追い込んだのもあって引き返せない)感じもあって、どんどん死にたくなっていくから、まずは今の自分が始められるところから始めてみようと思って、とりあえず公民館で部屋を借りて週一の学習サポート教室みたいなものができないか聞いてみようと思い立った。


先週観た『ナミビアの砂漠』をもう一回観たくなったから1時開始の回を予約して、それに合わせて12時ごろに家を出た。
公民館を借りて教室を開くことは可能か聞いてみると、営利目的での利用はダメで、住民が作る勉強サークルとかであれば大丈夫ですよ、とのことだった。16歳以上の大人2名以上で団体登録をすると、公民館の集会室などの予約ができるようになる。ただし不特定多数の人が来るような利用はダメらしかった。


まず2名以上の大人が必要、の時点でダメじゃん、と思った。1人でも仲間を探せれば利用登録できるのは一見ハードルが低いことだけど、その低いハードルすら越えられない自分ってなんなんだ、と自己嫌悪に陥る。
公民館で話を聞いた後、自己嫌悪のループに入っても仕方がないので、そのまま渋谷の映画館に向かった。歩いているうちに、1人仲間が見つかればできるのかとか、1人でも団体登録できる自治体を探してみるかとか、現実的なアイデアが浮かんできて少し気が晴れた。

映画でも小説でも、生活の中の地獄を描くことで現代社会の歪みみたいなものを描こうとする(もしかしたら「描いてしまった」かもしれない)作品があって、『ナミビアの砂漠』もそういう側面があったように思う。
主人公のカナは、友達の話を聞いているときに横の席の知らない人の話が気になってしまったり、急に部屋のものをゴミ袋に入れまくったり、家の周りを徘徊しながら意味もなく枝を拾って少しいじったらその場に捨ててしまったり、ADHDぽさがあった(このあたりの描写は心当たりがありすぎて辛かった)。恋人の家族の集まりでうまく人と会話できないASDぽさもあれば、精神科の先生から躁鬱の診断も受けていた。
そういった症状から生み出される諸々の地獄。そういう地獄をちゃんと描いていたので、観るのは辛かった。でも、その地獄を描くことの中に救いがあるような気がする。
救いのない地獄を生きる人の生活の中には、その地獄を生き延びる知恵があり、たとえそれがフィクションであろうと、リアルな地獄を生きている人間に勇気を与えることがある。

ぼくもぼくなりの地獄を生きていて、死にたくなることなんてザラにある。その地獄を生き延びる一つの方法として、自分の生きている地獄を書いてみるのもいいかもしれない。

10/1

今日は書きたいことが何もない。ただ、「書くべきこと」が何もない、と言ってしまうと本当に書けなくなってしまうから、「書きたい」ことがない、と書いてみる。

書くべきことが何もない、ということは、日記を書く上で「日記とはこうあるべき」という形式の想定があって、あくまで「その形式に則って書けるものがない」ということである。日記のあるべき形式なんてないのだから、どんどん書いてしまえばいいのだ。

それにしても今日ほど感情がニュートラルなこともない。幸せな日でもなければ地獄のような日でもない。強いて言えば英検の勉強ができない日々が続き、合格をほぼ完全に諦めた記念日としてお祝いすることはできる。おめでとう。さようならぼくの12000円。

涼しくなったのにまだ暑い。長袖のシャツを着て汗だくになって帰ってくる。

10/2

ここ数日あんまり気持ちよく日記が書けない。たぶん日記を「上手く」書こうとしているからだろう。なにかを「上手く」やろうとすることは人からの評価を前提にしていて、人からの評価を意識してしまうと、自分自身の心が感じていることを感じ取れなくなってしまうし、思考の自然な流れを妨げてしまう。気持ち良い流れの中に身を投じることができなくなってしまうのだ。

世界はあらゆるものが流れている場所であって、物を書くことも、人と話すことも、流れの中で進んでいく。文章がうまくかけないとき、その世界の流れに身を任せることができていないのだ。今も流れに乗れていない。流れに乗れていないと、一つ一つの言葉が途切れ途切れに浮かんできて、居心地が悪そうに文章の中に配置されていく。

その流れを堰き止めているのは、たぶん、評価を得ようとするもう1人の自分である。ぼく自身の欲望はもう別のところに向かっていて、別のところで流れができているのに、それに乗らず(もしくは気づかず)に評価が得られるかもしれない今の場所にとどまろうとする。
評価を得ようとするのはプライドだ。こういうのを低いプライドが高い、と言うのだろうなと思う。

あーくだらない。そんなクソみたいなプライドなんぞゴミ箱に投げ捨ててしまえ。

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