大河「光る君へ」〜川辺の誓い〜
こんばんは。
ミュルアです。
旅に出ていたので、しばらく大河「光る君へ」の感想文を書いていませんでした。
第42回「川辺の誓い」は、神回でした。
冒頭、高松殿(源明子)が迫力があり怖かったですね。
いきなり愛息(藤原顕信)が19才の若さで出家してしまったら、無理もありません。
比叡山無動寺での顕信の正式な受戒に参列するため道長は、比叡山を本当に馬で駆け上がったそうです。
比叡山の僧に石を投げられたので不吉だと三条天皇に言われていましたね。
余談ですが、無動寺明王堂に何度かお参りしたことがありますが、ケーブルカーを降りて、谷を下りて行かねばならないので、なかなか大変で、お参りすること自体が修行になるようなお寺です。
藤原明子(染殿后)ゆかりの塔頭で、千日回峰行の行者様がお籠もりをして不動明王を感得する舞台にもなります。
話を戻します。
三条天皇は、さすが藤原兼家の孫(母は、兼家と時姫の長女・超子)だけあります。
一帝ニ后の先例を利用するとは、帝位に就くのを長く待っただけあり、道長より策略家だと感じました。
血は争えないものです。
ところで、三条天皇の預言が当たったのか、道長は、病に伏してしまいます。
幼い頃から仕えていた従者・百舌彦が藤式部を呼びに行きます。
その後、藤式部(まひろ)が宇治の別邸を訪れます。
このシーンがリアリティが有り、印象的でした。
柱を背に力無く座っている道長を何も言わずに見つめる藤式部は、一瞬涙を拭います。
愛する人の弱り切った姿を見たら、誰でもこうなりますよね。
そして、道長にそっと声を掛けると道長が夢かうつつかという表情をしてまひろを見つめ返します。
目を見開く柄本佑さんの演技が素晴らしかったです。
まひろがわざわざ宇治まで訪ねてくれたせいか道長は、川辺まで歩けるほど元気を取り戻します。
まひろも若い頃は、北の方でないと嫌だとか言ってましたが、弱り切った道長の姿を見て、あなたが生きているだけで良いと思う境地に達しました。
道長、いえ三郎もまた、まひろの偉くなって良い世の中を作って欲しいという呪縛からようやく解き放たれました。
賀茂川と宇治川と川は違えど、川辺での誓いは、若き日との対比になっていて最終回かと思うほど、印象的で美しいシーンでした。
道長の宇治の別邸は、後に【平等院鳳凰堂】になります。
子供の頃に両親に連れられて行ったきりなので、また訪ねてみたいです。
川辺でのやり取りがインスピレーションを与えたのか藤式部は、【源氏物語】の【宇治十帖】を書き始めました。
【雲隠】で光る君が亡くなった後、【宇治十帖】へどう繋がるのかと思っていましたが脚本が秀逸でした。
次回は、三条天皇が病になる予告でしたが、帝位はどうなるのでしょう。
12/15が最終回とのことですが、早くも寂しいです。
NHKさん、スピンオフで【源氏物語】を制作していただけないでしょうか。
衣装もセットも使えますよ。
それに「光君」界隈は、とても喜びます。
最後に、この前書いた【京都御所】の記事でコングラボードを頂きました。
皆様、沢山お読みいただきありがとうございました。
京都御所は、大河「光る君へ」がお好きな方には特にお勧めです。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
きりさん、素晴らしい平等院鳳凰堂のお写真をありがとうございました。