世界一周143日目🇺🇿 9.11サマルカンド、スザニ刺繍の工房を訪ねて

朝、昨日の細か煮をレンジで温めて
緑茶と一緒に朝ごはん。
野菜の旨みがたっぷりで美味しい。

そのあとはzoomで打ち合わせ。
ウズベキスタンの古代犬種と
パン型という新たなハントの目標ができた。

そして昨日約束した
スザニ工房へ。
タクシーは遅いし高いから
友人の車で、と一緒に連れて行って
くださることになったのだが、
その理由がよくわかった。

まっすぐな道を、慣れている地元民は
ガンガン飛ばして抜かしていく。

砂漠のオアシスに
コーンベルトなのか、
トウモロコシ畑が広がり、
間にりんご園やレモン園、
トマトやいろんな野菜の畑が続く。

ビルがなく青空が広く、
美味しい野菜と果物とその緑があり、
食が豊かで資源があって仕事もある。
道は整備されていて、
清潔感と安心感がある。
人間、このくらいが
ちょうどいいバランスに感じた。

ウズベキスタンが
“発展途上国”と呼ばれるの響きは
違和感があるように思えた。

ビルとコンクリートに囲まれながら、
農薬漬けの野菜と
不自然に育てられた肉と
添加物と化学調味料たっぷりの
コンビニ弁当を急いで買って、
満員電車に乗って朝から夜まで働いて
多機能な時短家電に囲まれてた
狭い一人暮らしの部屋に寝に帰る、
なんていう生活は
発展しているのだろうか。

ウズベキスタンは
資源にも恵まれ、
野菜や果物なども
輸出するほど豊富な国。
日本の食料自給率は38%。

調べると、
ウズベキスタンの平均月収は
2023年で4.3万円くらいとあり、
給料と比べるとご飯屋さんの
物価は高いように思えるが、
マーケットで買う野菜と果物の
なんと安くて美味しいことか。
トマト2個とナスズッキーニ1つで
30円とかだったと記憶している。

どんどん砂漠の雰囲気になり、
ウルグットに到着したころには
砂漠のシルクロードの街、という
雰囲気で、ローカル感のあるバザールと
街並みでワクワクが止まらない。
時間があればのんびりここに
3泊くらいして街歩きでもしたかった。
やっぱり小さな村はいい、好きだ。

そして工房に到着。
夢か現か、全く知らない世界に
迷い込んだような美しい場所だった。
このときの風景と感動を
言葉にしたいけれど、
どれだけ時間があっても足りないだろう。
風が美しかった。

広いお家の中庭に
お母さんが窯でパンを焼いている。
その姿が絵画のようで美しかった。

お昼ご飯もご馳走になり、
美味しい美味しいと
手作りパンをたくさん食べていたら
お土産に2つも持たせてくれた。

お母さんのかばんを譲ってもらったのも
カーペットからできたかばんを買わせて
もらった。わたしたちの宝物だ。
こんだけ美しいスザニ刺繍に囲まれて
わたしが一目惚れしたのは
関係のないカバンだった。

帰宅してパンを食べる。
お母さんのパンは
カイマックと相性抜群。

美味しいパンを焼けるのと
美しいスザニをすることは
ウズベキスタンの女性のたしなみだと言う。
まさにお母さんは体現したような女性だった。

フランス人のカップルも帰ってきて
おしゃべりをする。
どんな風に旅をしているか聞くと
できるだけ陸路で、
その土地や風景を楽しめるし、
いろんな発見があるし、
名もなき素敵な街と出会えるからと。
それに飛行機より安くて
直前で決めても大丈夫だからと。
全く同意である。

と思いつつわたしたちの旅は
なんやかんや飛行機が多くて
もどかしく、名残惜しく
悔しくもある。

エジプト人もやってきて、
5人でおしゃべりをする流れに。
フランスの彼氏のコミュ力には
感服させられる。

ふと、
昨日の夜の会話を思い出す。
フランスやドイツは
仕事を辞めて旅に出る若者が多いけど、
日本は難しいの?と聞かれた。

フランスやドイツでは
お母さん世代も、仕事を辞めて
旅に出るのを、いい経験と
肯定する人が多いらしい。
そこは日本とは違う気がする。

難しくないよ、
ボスと会社に辞めるって言って
辞めるだけだから。
ただ、本当にやる人が少ないだけ。
と返事をした。

そう言って気が付くが、
やる人が少ないことをやる、
親世代とは違う価値観のことをやる、
(もちろん人によるが)
というハードルが高いのはあるが、
シンプルな話ではある。

夜はシルクロードを
トラックで旅する動画を見た。
夢が増えた。絶対やる。

中国とローマ、インドに中東
古代文明のすごさ、歴史の深さ、
その頃から既に遥か遠い国と
シルクロードを通って交易していたと思うと
ロマンが溢れでる。
徒歩やラクダや馬と旅をしたら
どれほど時間がかかるのだろう。
今や列車や飛行機なんかもあって、
そんな風に毎日一歩ずつ進む
原始的な旅に憧れる。

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