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出川が世界一キレイと言った上五島の海と、島の漁師さんと話した日。

みなさん、こんにちは!
まろです。

気ままな、行き当たりばったりな旅が好きです。
そんなわたしの旅の紀行文。

他にも、忘れたくない
旅の思い出をコラージュしてます。

チケットやパンフレットや、
時には箸袋を切り貼りして。



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上五島の、出川が世界一キレイと言った
海の前にある教会や、
日本一うまいというちゃんぽんに、
地元の漁師さんと話したり。

そんな上五島での一日。

では、スタート!

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今日も朝の仕事を終える。

天気がいいし、
海がキレイな桐教会をオススメしてもらう。

なんでも、充電させてくださいの旅で
出川が来たときに、

「世界のいろんな海を見てきたけど、
ここが世界一キレイ!!」

と言ったところだとか。

ついに電動自転車を手に入れて、
行動範囲も広がりウキウキ。

まずはお昼ご飯を。

長崎の人は、
ここのちゃんぽんが一番美味しい!
というほどの、知る人ぞ知る名店があるらしい。

お店のおばちゃんの体調次第で
開けたり休んだりで、

のれんがかかってたら
絶対入った方がいい!と
宿のオーナーも太鼓判。

昨日はのれんがかかってなくて
お休みだったから、
再チャレンジ。

行ってみると、のれんがかかってる!!

やったあ!と入店。

このこじんまりとした
なつかしい感じの
実家のような店内が落ち着く。

奥にはL字に座敷が広がる。

お目当てのちゃんぽんを注文。

スープを飲んで、
うーーーん、これは美味しい。

めちゃくちゃマイルドでクリーミー。

具だくさんで、
野菜の甘みや魚介や練物、
いろんな美味しい出汁が
1つになっている。

なるほど、これは
日本一という人がいるわけだ。

しかも、長崎市内のいろんな
ちゃんぽんを食べ慣れている
いろんな地元の方も言うんだから
間違いない。

家庭的な味なのにすっごく美味しい。

五島には、そんな
居心地もよくて味もよくて
人柄もいい店がたくさんある気がする。

これをここで食べれてしあわせ。

気が付くとスープまで飲み干している。

あれ、もう終わり??
美味しすぎてあっという間。

なんなら皿うどんも食べちゃおうかな、
なんて真剣に考えたり。

でもそれは次のお楽しみに取っておこう。

地元の方もどんどん入ってくる。
常連さんで、
メニューは見ずに、
「ちゃんぽん2つ」
とカウンターの奥に声をかける。

お会計をするとき、
ついでに器をカウンターに持っていくと、

「あら、持って来てくれてありがとう。
こんなにキレイに食べてくれてうれしいわぁ」

と、可愛らしく柔らかい笑顔をくれた。

とってもとっても美味しかったです、と伝える。

数言会話をして、店を出る。

安心感のある、やさしい笑顔がかわいいおばちゃんの、
地元の人に愛される、ステキなお店。

体調が許す限り、
長く続いて、
これからも町の人をしあわせに
してほしいな。

オーナーの奥さんは、
坂の上からでも開いてるか分かるように
パトランプとか付いてたらな、
と冗談で話していたっけ。

開いてるだけでみんなを喜ばせるステキなお店。

みんなお店の前を通って
のれんがかかっているかを確認しにくる。
やっていたらその日はラッキーで、
店へ入る。

おばちゃんに、
インスタのストーリーとか
Twitterを教えてあげて、
今日はやってるよ、
とか呟けたら便利かもと思ったり。

でも、そんなのは必要なくて、
今日はやっているかたのしみに、
直接きてみて、会話をする。

そこも含めていいんだろうな。

便利にはなったけど、
その分こういう直接的な、
人間的な、
社会的なつながりが、
減っていったのかもしれない。

不便に役所に並ぶ時間や、
バス停でのんびり待つ時間。

その合間に顔を合わせて
自然に知り合いになり、
会話をする。

そんな時間が大切だったのかもな、と考える。

五島には、そんな現代にはなくなってきた
人と人との関わりが残っていた。


店を出て、スーパーへ。
まだちょっとお腹が空いてるのと、
キレイな海を見ながら
おやつを食べるのもいいなと思って。

おやつは九州しょうゆ味の大袋のポテチに。

小瓶のお土産用の地元の焼酎を発見して、
夜に飲もうとこれも買っていく。

貸してもらった電動自転車と
焼酎の小瓶をごろごろさせながら、
ポテチでかさばるリュックを背負い、
いざ、桐教会へ。

水がキレイすぎて目を疑う。
ここ、本当に海!?

湾になっており、穏やかで水もキレイ。
上から魚がたくさん見える。


自転車をとめて教会に登る。
地元のおじちゃんが車の窓から声をかけてくれる。

「ひとり旅??
そこの岩の角からの眺めが、
出川が世界一キレイって言ったところだよ~」
と教えてくれる。

「自転車の子よね~!
気を付けて、旅をたのしんでね」
と言ってくれる。

島の人がみんな出川の話をうれしそうに
話してくれる姿が可愛く愛らしい。

そして必ず、気を付けてね、たのしんでね、
と言ってくれる優しさのある島。

上からでも透明度がすごくて、
吸い込まれるような美しさ。

しばらく眺めて、
教会の中にも入らせていただく。

人は誰もいない。

アールヌーボーのような
お花のシャンデリアと、
水色の壁が可愛らしい。

こげ茶のツルツルした椅子と、
木と、白い壁が、
絶妙なバランスで
重厚感の中に可愛らしさがある。

そんなことを考えながら、座ってボーっと過ごす。

やっぱりわたし、
こういうインテリアや空間を
考えるの好きだな、と実感する。

そして我に返り、
ポテチの大袋と焼酎をかばんに入れて
来るような場所ではなかったと、
パンパンなかばんを見て少し笑えてきた。

下に降りて、キレイな海沿いを進んでみる。
この後はとくに行く当てもなかったが、
キレイな海がどこまで続くのか、
この先にはどんな場所があるのか気になった。

キレイな海と、船が並ぶ。
漁師さんが網で何かしている。
こんにちは~とあいさつをして通り過ぎる。

見慣れない若い子が一人
自転車に乗っているのはめずらしいのだろう。

不思議そうに、めずらしそうに返事をくれ、
しばらく目で追われている視線を感じる。

廃校の保育園に、民家。

少し進むと、海沿いじゃなくなり、
引き返すことに。

どこかよさげな所で
おやつにしよう。



何度見ても美しい海。

ポテチを食べて、本を読んで、
ボーっと船と海を眺める。

喉が渇いたと思うと、
少し先に自販機があった。
これはうれしい。

そして自販機で水を買う。

もう少し歩くとさっきの漁師さんのところだ。

少し話してみたいな、と行ってみることに。

手前に別の漁師さんがいて、
話しかけてみる。

ポテチを食べながら、
船の上にしばらくいたのを見てたので、

今から漁に行かれるんですか?
と聞くと、
燃料代が高くなって、
油代にもならんから
漁には行けないと。

燃料代は、ダイレクトに
漁や生活に関わっているのだと実感する。

少し先のさきほどめずらしそうに
あいさつを返してくれた漁師さんの方にも行ってみる。

こんにちは、というと、
さっきの自転車の子だよね、と。

「何を養殖してるんですか?」
と聞くと、まさかの

「女!!!」

と元気な返事が返ってくる。

パンチの効いたファーストコンタクト。笑

少し戸惑うも、
「夢ですね~!」
と返す。

そしてその下に降りて見ていいよ、
といって呼んでくれる。

養殖しているところを初めて近くでみた。
ハマチやマグロを養殖しているらしい。

おっちゃんの一人は、
桐生まれ、桐育ち、と生粋の地元だという。
そこにある廃校の小学校に通っていたと。

今は網の修理をしているらしく、
2人で網をもって座って作業をしながら
おしゃべりしてくれる。

ここでも出川の話をしてくれて、
島の人にとって、
すごくうれしかったんだろうな、
となんだか微笑ましい。

旅しているというと、
いいねぇと。

車があるともう少し周りやすかったかも、
と話すと、
ナイスデイ(スーパー)の配達に
一緒に乗っていったらいいさ、と。

島で自分で買い物に行くのが難しい方達のために、
配達もやっているという。

自分達で助け合いながら
島で暮らしているのが伝わってくる。

配達のお手伝いをしながら、
一緒に地元の方とおしゃべりをするのも、

楽しそうだけど、おじゃまかな、
と思ってやらなかったけど、
今思えばそんな日もあってよかったかもしれない。

きっと温かい島の人達は
迎えいれてくれるし、
島以外の旅人の若者と話すのも
めずらしくて楽しかったかもしれないと。

地方を旅をしていると、
若者と話せて元気もらった、
と言ってくれる
おじいちゃんおばあちゃんは多い。


キャンピングカーで旅したりもいいよね、
自販機の電気使えばどこでも大丈夫じゃん!と
漁師さんが笑って言う。

昔キャンピングカーで旅して五島にきた人が、
自動販売機の電気を使って、
コンセントを戻さずに帰って問題になったことがあるとか。

使ってもいいけど、戻さないとな~!
と。笑

使うのもまずい気がするけど、
いろんなアイディアがあるなと。
そして、マナーの悪い旅人は嫌だなと。

観光って難しいとつくづく思う。
地元の方の暮らしを壊したり、
迷惑をかけるのは嫌だし、

リゾート開発されたり、
昔ながらの店が潰れ、
観光客向けのつまらない店が並んでいたり、
人で溢れかえるような場所もたくさん見てきた。

観光客がきて、経済を回すのは
いいことかもしれないけど、
共存できたらいいのにな、と思う。
そんな観光業のあり方があったらな。

わたしも旅をするとき、
"観光客"にはならないようにしている。

その地域に、日常を、暮らしを、
少しのぞかせてもらい、
経験させてもらうような旅がしたいし、
そんな旅が好き。

どんな風に旅をしたいか、
どんな旅人でいたいか。

そんな思いを巡らせながら、
自転車で山を越えて宿に帰る。

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最後まで読んでくださり、
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